事業概要
当グループは、リフォーム事業、不動産流通事業、不動産建設事業を主軸に展開する企業グループです。リフォーム事業では、一戸建てや集合住宅、賃貸住宅における原状回復工事、リノベーション、ハウスクリーニング、入居中メンテナンスなどを請け負い、首都圏を中心に事業を展開しています。不動産流通事業では、神奈川県の湘南エリアを拠点に不動産の売買、仲介、買取再販を手掛けています。不動産建設事業では、栃木県を中心に注文住宅や建売住宅、住宅用土地の提供を行っており、子会社である株式会社平成ハウジングが中心的な役割を担っています。2025年7月期には、株式会社平成ハウジングを子会社化したことにより、事業セグメントを従来の2区分から3区分(リフォーム事業、不動産流通事業、不動産建設事業)に変更しました。これにより、「建てる・直す・流通させる」という循環型の事業モデル構築を目指しています。
直近決算ハイライト
2025年7月期決算では、売上高は前年同期比12.8%増の52億7995万9千円となりました。営業利益は同28.9%増の7270万円、経常利益は同9.6%増の6957万1千円と増収増益を達成しました。親会社株主に帰属する当期純利益は同705.8%増と大幅に増加し、2億268万6千円となりました。これは、株式会社安江工務店の株式譲渡に伴う関係会社売却益を特別利益として計上したことが大きく寄与しています。セグメント別では、リフォーム事業が完成工事高8.7%増、セグメント利益96.5%増と好調でした。不動産流通事業は売上高が28.2%減少したものの、セグメント利益は0.9%増でした。新たに連結を開始した不動産建設事業は、売上高29463万8千円に対し、セグメント損失2331万6千円となりました。総資産は前連結会計年度末比68994万円増加し34億5732万円、負債合計は同4億8732万9千円増加し17億5358万9千円となりました。自己資本比率は49.3%となり、前期から低下しました。
強みと競争優位性
当グループの強みは、リフォーム事業で培った首都圏における地域密着型の営業体制と、BtoB事業で蓄積された施工ノウハウ、そして協力会社との強固なネットワークにあります。一般消費者向けサービス「リフォームプロ」の展開は、既存顧客基盤を活かしつつ、新たな顧客層の獲得を目指す戦略です。また、不動産流通事業と不動産建設事業を連携させることで、「建てる・直す・流通させる」という一連のバリューチェーンを構築し、グループ全体でのシナジー創出を図っている点も特徴です。特に、株式会社平成ハウジングを子会社化したことで、注文住宅や分譲住宅の提供能力を強化し、グループとしての事業領域を拡大しました。不動産建設事業における注文住宅や分譲・建売の供給、不動産流通事業における物件の仕入れから販売までの一貫体制、そしてリフォーム事業における迅速かつ高品質な施工体制は、顧客満足度向上に貢献し、他社との差別化要因となり得ます。
リスク要因
当グループの事業は不動産業界への依存度が高く、不動産市況の変動や景気後退が案件件数の減少や不動産価値の下落に繋がるリスクがあります。また、リフォーム事業は参入障壁が低いことから競合他社が多く存在し、価格競争や顧客獲得競争が激化する可能性があります。外注費や資材価格の高騰も収益を圧迫する要因となり得ます。さらに、建設業における慢性的な技能労働者不足や、2024年4月から適用された時間外労働の上限規制による影響は、人手不足を一層深刻化させる可能性があります。外注先の確保や育成、優秀な人材の確保・育成も継続的な課題です。代表取締役社長への経営依存度、子会社の管理体制、M&Aに伴う投資リスク、そして建設業法や宅地建物取引業法などの法規制遵守、工事施工における瑕疵や情報管理、コンプライアンス違反のリスクも存在します。加えて、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県といった特定地域への事業集中は、地震等の自然災害や地域経済の悪化による影響を受けやすい状況にあります。
投資テーマとの関連
当グループは、リフォーム事業を通じて住宅の長寿命化や省エネルギー改修といった、持続可能な社会の実現に貢献する可能性を秘めています。近年、地球温暖化対策やエネルギー効率の向上は世界的な投資テーマとなっており、断熱改修や設備更新といったリフォーム需要は今後も堅調に推移すると予想されます。また、少子高齢化社会においては、バリアフリー対応や快適性向上リフォームの需要も高まることが期待されます。不動産建設事業における注文住宅や分譲住宅の提供、不動産流通事業における中古住宅の流通促進は、空き家問題の解消や住宅ストックの有効活用といったテーマとも関連します。さらに、M&Aによる事業拡大戦略は、業界再編や異業種との連携といったテーマにも繋がり得る要素を含んでいます。ただし、現時点ではAI、半導体、EV、防衛といった先端技術や成長分野との直接的な関連性は薄いと考えられます。