事業概要
レカムは、情報通信機器やエコ商材のリース販売、設置工事、保守サービス、BPR事業などを展開するグローバル企業です。国内ソリューション事業では、LED照明、ビジネスホン、デジタル複合機、IT機器、RPAなどを販売し、企業のDX推進や脱炭素化に貢献しています。直営店、FC加盟店、代理店といった多様な販売チャネルを通じて、顧客ニーズに応じたワンストップサービスを提供し、ストック収入の拡大による収益安定化を目指しています。海外ソリューション事業では、ASEAN地域、中国、インドを中心に、日系企業や現地企業に対してLED照明や業務用エアコンなどの省エネソリューションを提案しています。M&Aやアライアンスも活用し、ローカル市場への事業展開を加速させています。BPR事業では、RPAやAIを活用したDX推進提案やBPO業務、グループ内の管理業務受託などを行っており、業務効率化とコスト削減に貢献しています。企業理念として「最適な情報通信システムの構築」「最大限の経費削減のお手伝い」「迅速かつ安心していただける保守サービス」の提供を通じた社会貢献を掲げ、グローバルで企業のソリューションプロバイダーとなることを目指しています。
直近決算ハイライト
2025年9月期通期連結決算では、売上収益は前期比12.0%増の13,088百万円となり、海外ソリューション事業の大幅な増収が牽引しました。営業利益は同51.4%増の407百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同134.3%増の196百万円と、増収効果と利益率の改善が顕著でした。セグメント別に見ると、国内ソリューション事業は売上収益が同8.4%減の4,096百万円、セグメント利益は同54.2%減の194百万円となりました。これは、FC加盟店チャネルでの事業譲渡影響や代理店チャネルでのセキュリティ商材の販売不振などが影響しました。一方、海外ソリューション事業は、省エネソリューション提案の強化やシンガポール子会社のAIサーバー販売収益の合算により、売上収益は同27.2%増の8,417百万円、セグメント利益は同42.0%増の485百万円と大きく成長しました。BPR事業は、売上収益が同4.1%減の573百万円、セグメント利益は同62.6%減の11百万円となり、ミャンマーセンターの採算性悪化などが響きました。キャッシュフローにおいては、営業活動で472百万円の資金を獲得しましたが、投資活動で332百万円、財務活動で443百万円を使用し、期末の現金及び現金同等物は2,680百万円となりました。
強みと競争優位性
レカムの強みは、国内および海外市場で展開する多様なソリューション提供能力と、グローバルに広がる事業ネットワークにあります。国内ソリューション事業では、LED照明やビジネスホンなどのエコ商材、情報通信機器に加え、RPAといったDX関連商材まで幅広く取り扱い、顧客のニーズに合わせたワンストップサービスを提供できる点が強みです。特に、脱炭素化やカーボンニュートラルといった社会的な要請に応える商材開発力と、直営店、FC、代理店といった多角的な販売チャネルを構築していることは、市場への浸透力を高めています。海外ソリューション事業においては、ASEAN、中国、インドといった成長市場に進出し、日系企業のみならず現地企業に対しても省エネソリューションを提案できる体制を構築していることが特筆されます。M&Aやアライアンスを積極的に活用し、ローカル市場への迅速な事業展開を図る戦略も、競争優位性を確立する上で重要な要素となっています。また、BPR事業で培った業務改革やDX推進のノウハウは、他社との差別化要因となり得ます。
リスク要因
レカムの事業運営におけるリスクとしては、まずリース契約を用いた販売が中心であるため、国内外の経済情勢やリース会社の与信審査状況の変化、関連法規や会計基準の改定などが業績に影響を与える可能性があります。また、専門性の高い人財の確保と育成は事業存立の根幹であり、採用や育成が計画通りに進まない場合、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。創業者であり代表取締役への経営依存度が高いことも、同氏の業務遂行が困難になった場合に事業継続への影響が懸念される点です。連結子会社である中国・大連のレカムビジネスソリューションズがBPR事業の本部機能を担っていることから、中国のカントリーリスク(政情、経済、法制度の変更など)が業績に影響を与える可能性も否定できません。さらに、事業の性質上、顧客情報などの機密情報を保有するため、サイバー攻撃等による情報漏洩リスクや、M&A実施後の期待した成果が得られない場合、のれんの減損処理等により業績が悪化するリスクも存在します。
投資テーマとの関連
レカムは、複数の重要な投資テーマと関連性を持っています。まず、脱炭素化やSDGsへの関心の高まりを背景に、LED照明や業務用エアコンといった省エネ商材の販売は、「環境・エネルギー」や「ESG投資」といったテーマと強く結びついています。また、BPR事業においてRPAやAIを活用したDX推進提案を行っている点は、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」や「AI・自動化」といったテーマに直接的に貢献しています。海外ソリューション事業、特にASEAN地域やインドといった成長市場への展開は、新興国市場への投資機会とも捉えられます。さらに、M&Aやアライアンスによる事業拡大戦略は、「企業再編」や「グロース投資」といった側面も持ち合わせています。これらのテーマは、今後も市場からの注目度が高まることが予想されるため、レカムの事業展開はこれらのテーマに乗じた成長の可能性を秘めていると言えるでしょう。