事業概要
当社グループは、土木、建築、測量、地質及び土質に関する調査、企画、立案、設計、工事監理及びこれらに関するコンサルティング業務を主たる事業として展開しています。連結子会社である大日本ダイヤコンサルタント株式会社を中心に、社会資本整備に関するコンサルタント業務や、地質・地盤・地下水・資源の調査・解析といった専門性の高いサービスを提供しています。企業理念として「大地と空間、人と社会の可能性を引き出し、未来を拓く」を掲げ、信頼される社会になくてはならない企業グループとなることを目指しています。近年は、激甚化する自然災害への対応やカーボンニュートラル実現に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進といった社会課題に対応し、多様化・増大する社会資本整備ニーズに応えるべく事業戦略を推進しています。
直近決算ハイライト
2025年6月期(当連結会計年度)は、売上高が369億7千5百万円となり、前期比108.3%と堅調な伸びを示しました。利益面では、営業利益が27億1千5百万円(前期比139.4%)、経常利益が27億9百万円(前期比136.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益が19億2千2百万円(前期比123.4%)といずれも大幅な増益を達成しました。これは、中期経営計画2026の基本方針であるDX推進や、旧大日本コンサルタントと旧ダイヤコンサルタントの基幹システム及び拠点ネットワーク統合といった施策が奏功した結果と考えられます。株主資本利益率(ROE)は13.3%を達成し、10%以上という目標を安定的にクリアしました。受注高は372億3百万円(前期比99.9%)でほぼ横ばいですが、受注残高は200億6千7百万円(前期比101.1%)と増加しており、今後の業績に繋がる基盤は維持されています。
強みと競争優位性
当社グループの強みは、長年にわたり培ってきた土木、建築、測量、地質及び土質に関する高度な専門性と技術力にあります。特に、官公庁からの受注を主力としつつ、エネルギー関連会社等、取引先の分散化にも取り組んでいる点は、事業基盤の安定化に寄与しています。また、旧大日本コンサルタントと旧ダイヤコンサルタントの融合によるシナジー効果創出や、DX推進による業務効率化・生産性向上への積極的な取り組みは、業界内での競争優位性を高める要因となります。ISO9001認証取得や建設コンサルタント損害賠償責任保険への加入など、品質管理体制とリスクヘッジも整っており、顧客からの信頼獲得に繋がっています。さらに、持続的な成長のため、人材確保・育成に注力し、多様な働き方を推進することで、優秀な人材の定着と活躍を支援している点も、競争力を維持・強化する上で重要な要素です。
リスク要因
当社グループが直面する主要なリスクとして、まず、受注の大部分を官公庁に依存しているため、政権交代や政策転換による公共事業予算の変動、価格競争の激化が業績に影響を与える可能性があります。また、大規模な自然災害や感染症のパンデミック発生は、事業継続に重大な支障をきたすリスクとなります。成果品に対する契約不適合責任や、法令違反による社会的信用の失墜、許認可の取り消し等も業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、少子高齢化が進む中で、優秀な技術者の確保・育成が難航し、人材獲得競争が激化することも、生産性低下に繋がるリスクとして挙げられます。サイバー攻撃による情報流出やシステム停止のリスクにも対応が必要です。これらのリスクに対して、取引先の分散化、BCP策定、品質管理強化、コンプライアンス教育、積極的な採用・育成策、情報セキュリティ対策などを実施していますが、リスクの完全な回避は困難です。
投資テーマとの関連
当社グループは、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を経営戦略の柱の一つに掲げており、AIを活用したインフラ維持管理や地質調査のDX化など、先進技術の導入に積極的に取り組んでいます。これは、AI・データ活用といった成長テーマとの関連が深いと言えます。また、近年の激甚化する自然災害への対応や、国土強靭化、カーボンニュートラル実現に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)関連事業(洋上風力発電、水素利活用、CCSなど)への注力は、防災・減災、再生可能エネルギーといった投資テーマとの親和性を示しています。さらに、防衛力整備計画に沿った自衛隊施設の計画・設計を成長分野と位置づけている点は、防衛関連テーマとの関連も示唆されます。これらのテーマは、今後の社会インフラ整備において重要度が増すと考えられ、当社グループの事業拡大の機会となり得ます。