事業概要
当行グループは、「つなぐ」力で地域の未来を紡ぐことをパーパスに掲げ、地域社会と共生しながら持続的な成長を目指す金融グループです。主な事業は銀行業であり、群馬県を地盤に、個人および法人のお客さまに対して、預金、貸出、為替、有価証券投資、証券仲介、保険募集、リース、ファクタリング、コンサルティングなど、多岐にわたる金融サービスを提供しています。特に、地域産業の持続性向上、地域企業の生産性向上、地域生活の豊かさ向上を目的としたエコシステム構築に注力しており、単なる金融仲介に留まらない、地域経済の活性化に貢献する役割を担っています。その他、リース業や連結子会社を通じた証券業務、地域投資、保証業務なども展開しており、グループ全体で地域のお客さまの多様なニーズに応える総合的な金融サービスを提供しています。2026年3月期の連結売上高は2,650億円、経常利益は849億円となり、前期比でそれぞれ+20.2%、+36.8%と大幅な増収増益を達成しました。
直近決算ハイライト
2026年3月期決算において、当行グループは顕著な業績成長を遂げました。売上高は前期比+20.2%の2,650億円、経常利益は同+36.8%の849億円、当期純利益は同+34.1%の589億円となりました。これらの成長は、主に資金運用収益の増加に起因しており、貸出金利息や有価証券利息配当金などが堅調に推移したことが寄与しました。一方で、資金調達費用も増加しましたが、収益の伸びがこれを上回る形となり、利益率の改善に繋がりました。総資産は同+2.8%の108,559億円、純資産は同+6.0%の5,681億円と、堅調な資産・資本基盤を維持しています。営業キャッシュフローは前期比+71.9%と大幅に改善しましたが、これは一時的な要因によるものと推察され、依然としてマイナス圏の-1,679億円となりました。一株当たり当期純利益(EPS)は前期比+36.1%の154.87円に達し、株主還元の強化として、一株当たり配当金も同+37.8%の62.00円へと増配されました。
強みと競争優位性
当行グループの最大の強みは、地域に根差した強固な顧客基盤と、長年にわたり培ってきた地域経済への深い理解にあります。特に群馬県におけるプレゼンスは高く、地域社会の持続的な発展に貢献する「パーパス営業」を深化させることで、金融サービスに留まらないソリューション提供能力を高めています。これにより、事業承継、人材確保、DX推進、SDGs・ESG経営支援など、多様化・複雑化する顧客ニーズにきめ細かく対応し、非金利業務利益の過去最高更新(293億円)に繋がっています。また、TSUBASAアライアンスへの参加や第四北越フィナンシャルグループとの経営統合(予定)は、システム共同化によるコスト削減やサービス提供スピードの向上、業務連携による顧客課題解決力の強化など、規模の経済とシナジー創出による競争優位性を確立する戦略です。DX推進やAI・データ戦略室の新設、人的資本への積極的な投資も、将来の競争力強化に向けた重要な取り組みと言えます。
リスク要因
当行グループが直面する主要なリスクは、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナル・リスクの4つに大別されます。信用リスクでは、取引先の業況悪化による貸倒引当金の増加や不良債権の増大が業績に影響を与える可能性があります。市場リスクでは、金利上昇による保有債券価格の下落や、株価下落による有価証券評価損が財務内容を悪化させるリスクがあります。オペレーショナル・リスクとしては、システム障害、サイバー攻撃、自然災害、事務事故、外部委託先での事故などが業務運営に支障をきたす可能性があります。さらに、マネー・ローンダリング対策の不備や、贈収賄・汚職の発生は、社会的信用の失墜に繋がりかねません。中長期的には、気候変動への対応遅れや、TSUBASA基幹系システム共同化の遅延・中止、経営統合の過程で予期せぬ損失が発生するリスクも考慮すべき点です。
投資テーマとの関連
当行グループは、中期経営計画において「サステナブルな地域経済圏(エコシステム)構築」を基本方針の一つに掲げており、地域経済の脱炭素化支援やSDGsへの貢献に積極的に取り組んでいます。具体的には、再生可能エネルギー由来電力への切り替えや、顧客企業の温室効果ガス排出量削減支援などを実施しており、これは「環境(E)」を重視するESG投資テーマと深く関連しています。また、DX推進やAI・データ戦略室の新設は、テクノロジー活用による業務効率化やサービス高度化を目指すものであり、「テクノロジー・イノベーション」といったテーマとの親和性も示唆されます。さらに、地域社会の持続的な成長を支援する活動は、「地域創生」や「社会貢献」といった、より広範な社会的意義を重視する投資テーマとも合致すると考えられます。2026年1月にはTSUBASAアライアンス参加行との基幹系システム共同化の基本合意も締結しており、金融業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展というテーマとの関連性も指摘できます。