事業概要
当期決算期(2026年3月期)における当社の主力事業は、土木・建築を中心とした建設事業と、不動産開発、建設関連サービス、建設DXサポートなどを手掛けるグロース事業等です。建設事業では、飛島建設株式会社が総合建設業として土木・建築工事を請け負い、国内外で事業を展開しています。グロース事業等では、連結子会社がそれぞれ専門分野(建設業、舗装工事業、潜水工事業、水中土木工事業、木造建設工事業、採石事業、耐震補強、住宅設備、生コンクリート販売、建設資材販売、建設骨材製造販売、船艇販売、不動産販売・賃貸・仲介、ITシステム開発など)で事業を営んでおり、グループ全体の多角化と成長を支えています。関連会社では建設DXトータルサポート事業を展開しており、事業ポートフォリオの拡充を図っています。
直近決算ハイライト
2026年3月期の連結業績は、売上高が1,393億円(前期比+0.7%)と微増収となりました。営業利益は69億円(前期比+7.5%)と増益を達成し、堅調な推移を示しました。経常利益は60億円(前期比+4.2%)と増加しました。特に当期純利益は48億円(前期比+30.1%)と大幅な伸びを見せ、これは特別損益の改善などが寄与した結果です。売上高総利益率は改善傾向にあり、販売費及び一般管理費の効率化も進んでいます。セグメント別では、建設事業(土木事業)は完成工事高が減少しましたが、建設事業(建築事業)は微増収、グロース事業等はM&Aによる子会社増加もあり大幅に売上高を伸ばしました。
強みと競争優位性
当社の強みは、長年にわたり培ってきた土木・建築事業における総合建設業としての確固たる基盤です。特に、大規模インフラ整備や公共工事における実績は、安定した受注と信頼の獲得に繋がっています。また、グロース事業等においては、建設DXサポートや不動産関連事業、建設資材販売など、建設事業とのシナジーを創出できる多角的な事業展開を進めています。これにより、単なる建設請負業者に留まらず、顧客の多様なニーズに応えるソリューションプロバイダーとしての地位を確立しつつあります。M&Aも積極的に活用し、事業領域の拡大と収益源の多様化を図っている点も、競争優位性を高める要因となっています。
リスク要因
当社が抱えるリスクとして、まず建設事業における国内建設市場の動向が挙げられます。市場の急激な縮小や競争激化は、業績に直接的な影響を与える可能性があります。また、建設資機材価格や労務単価の高騰、資機材の納期遅延は、工事採算の悪化を招くリスクがあります。さらに、技能労働者の確保困難という少子高齢化に起因する問題も、事業継続における重要な課題です。国際情勢の不安定化に伴う戦争・紛争による原材料調達の困難化やコスト上昇も、サプライチェーンへの影響を通じて事業活動に支障をきたす可能性があります。情報セキュリティリスクや、企業買収・提携に伴うシナジー獲得の不確実性なども、経営成績に影響を与える要因となり得ます。
投資テーマとの関連
当社の事業は、直接的にAIや半導体といった先端技術分野とは結びついていませんが、建設業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進という観点から、ITシステム開発や建設DXサポート事業を展開しており、テクノロジー活用による効率化・生産性向上という投資テーマとの関連が見られます。また、インフラ整備は国策とも密接に関連しており、防災・減災対策や老朽化インフラの更新といったテーマにおいて、当社の建設事業が果たす役割は大きいと考えられます。持続可能な社会の実現に向けた取り組み(サステナビリティ)も、現代の投資テーマとして重要視されており、企業価値向上に繋がる可能性があります。