事業概要
当社は「人の健康と地球環境」をミッションに掲げ、IT医療と再生可能エネルギー・環境事業の二本柱で社会に貢献することを目指しています。ヘルスケアソリューション事業では、医療機関向けのシステム提供に強みを持ち、電子カルテシステム、PACS(医療用画像管理システム)、RIS(放射線科情報システム)などの基幹システムに加え、近年ではAIを活用した医用画像診断支援システム「EIRLシリーズ」や、医療経営管理システム「ONE Viewer」、支払代行サービス「ONE Payment」といった新たなソリューションの展開も進めています。地球環境ソリューション事業では、三次元画像処理ソフトウェアや計測ツール、耐放射線カメラなどを提供し、地球環境の保全や持続可能な社会の実現に貢献しています。特に、測量・建築業界に加え、文化財発掘調査など新たな市場への展開も図っています。両事業を通じて、DX推進やカーボンニュートラル実現といった社会的な要請に応えることで、企業価値の向上を目指しています。
直近決算ハイライト
直近事業年度の業績は、売上高866,599千円となり、前年同期比で44.6%の減収となりました。これは、主力のヘルスケアソリューション事業における一部大型案件の完了や、以前より展開していた移動型医療ソリューション「Medical-ConneX」の販売不振などが影響しました。一方、地球環境ソリューション事業では、GEOソリューション分野の需要は堅調に推移したものの、全体としては減収となりました。利益面では、売上高の減少に加え、新規事業の立ち上げに伴う先行投資や、一部事業の損失計上などにより、営業損失410,383千円(前年同期は844,815千円の損失)、経常損失447,838千円(前年同期は865,765千円の損失)、当期純損失559,333千円(前年同期は889,625千円の損失)と、大幅な損失を計上しました。ヘルスケアソリューション事業は売上高が前期比36.5%増と増収に転じたものの、セグメント損失は63,220千円(前期は444,236千円の損失)と改善は見られたものの、黒字化には至りませんでした。地球環境ソリューション事業は売上高が同80.7%減となり、セグメント損失は14,102千円(前期は18,839千円の損失)となりました。
強みと競争優位性
当社の強みは、長年にわたり培ってきた「ヘルスケアソリューション事業」における医療機関へのシステム提供実績と、そこで築き上げた顧客基盤にあります。医療ICT政策の推進や医療DXの加速といった追い風の中、電子カルテやPACSなどの基幹システムに加え、AI医用画像診断支援システム「EIRLシリーズ」や、医療経営管理システム「ONE Viewer」といった先進的なソリューションを提供できる技術力は、医療の質向上と業務効率化に貢献する上で重要な差別化要因です。また、「地球環境ソリューション事業」においては、Pix4D社製ソフトウェアに代表される三次元画像処理技術と、それらを活用したコンサルティングサービスを組み合わせることで、測量・建築業界にとどまらず、文化財保護や環境モニタリングといった新たな市場を開拓する潜在力を持っています。これらの事業領域は、高齢化社会の進展やカーボンニュートラルへの関心の高まりといった、長期的な社会トレンドに合致しており、将来的な成長基盤となり得ます。
リスク要因
当社の事業運営における主なリスクとして、まず「経営成績の変動」が挙げられます。ヘルスケアソリューション事業では、医療関連法規の変更や診療報酬改定、医療機関のIT投資意欲の変動が業績に影響を与える可能性があります。地球環境ソリューション事業においても、公共事業予算の縮小や規制基準の変更がリスクとなります。また、「業界動向及び競合」も重要なリスクです。ヘルスケア分野では、新技術の急速な進展や競合の台頭による製品陳腐化、地球環境分野では価格競争の激化などが懸念されます。さらに、過去の元代表取締役等による不正行為に関連し、訴訟リスクが複数存在しており、その動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、2019年以降継続して営業損失を計上している状況は、「継続企業の前提」に対する疑義を生じさせる要因となっており、抜本的な収益改善と財務基盤の強化が喫緊の課題です。情報管理に関するリスクや製品に関するクレーム、知的財産権侵害のリスクも潜在的な懸念事項です。
投資テーマとの関連
当社は、ヘルスケアソリューション事業を通じて、医療DXの推進やAI診断支援といった、AI・ヘルスケアといった投資テーマとの関連があります。医療機関における業務効率化や診断精度の向上に貢献するシステムは、今後の医療現場におけるデジタルトランスフォーメーションを加速させる上で重要な役割を担います。また、地球環境ソリューション事業では、カーボンニュートラルや再生可能エネルギーといったテーマに貢献する製品・サービスを提供しています。特に、環境配慮型事業への注力や、原子力関連分野での技術提供は、持続可能な社会の実現という大きな潮流に乗るものです。しかしながら、現状では継続的な営業損失や訴訟リスクといった課題を抱えており、これらのリスクを克服し、安定的な収益基盤を確立することが、これらの投資テーマとの関連性をより強固なものにするための前提条件となります。新規事業「ONE Viewer」や「ONE Payment」の成功が、これらのテーマにおける当社の位置づけを左右する鍵となるでしょう。