事業概要
当社グループは、デジタルマーケティング事業、データマーケティング事業、インサイト事業の3つの主要事業を柱に、企業活動を包括的に支援するソリューションを提供しています。デジタルマーケティング事業では、国内グループ会社が中心となり、販促支援メディア運営、プロモーション・マーケティング支援、システム開発・運用、人材供給といったDX(デジタルトランスフォーメーション)関連のITソリューションを提供しています。データマーケティング事業においては、国内外のグループ会社が、オンライン・オフラインでのデータ収集を基盤としたマーケティングリサーチサービスを展開しています。インサイト事業では、各種マーケティングデータの複合的な分析や消費者インサイトの発掘を通じて、顧客企業のマーケティング戦略における意思決定を支援しています。これらの事業を通じて、顧客の成功を支援し、未来を創造することを使命としています。
直近決算ハイライト
直近決算期において、当社グループは売上高28,897百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益2,523百万円(同36.8%増)と、増収増益を達成しました。特に、デジタルマーケティング事業はインフルエンサーマーケティングやIPプロモーションが牽引し、17.4%増収と力強い成長を見せました。データマーケティング事業も、国内でのオンラインリサーチの好調や北米市場でのリサーチ需要回復により12.5%増収となりました。一方、インサイト事業は、国内の医療・ヘルスケア領域の軟調や一部海外拠点での苦戦により3.7%減収となりましたが、通期では他事業の成長がこれをカバーしました。営業利益率は8.7%(前期比1.7%ポイント上昇)と改善しており、これは主に増収効果と、利益率の高いデータマーケティング事業の売上構成比上昇によるものです。ROEは18.0%(前期比0.2%ポイント低下)となりましたが、これは財務レバレッジの低下による影響が主因であり、総資産回転率の上昇や売上高当期純利益率の改善が見られます。
強みと競争優位性
当社グループの競争優位性は、デジタルマーケティング、データ収集・分析、インサイト提供という一連のマーケティングプロセスを統合的に提供できる点にあります。特に、DX推進を背景とした顧客企業の投資意欲の高まりを捉え、デジタルマーケティング事業におけるIPコンテンツやインフルエンサーマーケティングといった高成長領域への注力が奏功しています。また、データマーケティング事業における国内のクロス・マーケティング社を中心とした強固な顧客基盤と、海外のKadenceグループによるグローバルなデータ収集能力は、他社との差別化要因となります。さらに、2025年8月には、インサイト事業とデータマーケティング事業を統合し「リサーチ・インサイト事業」とする再編を発表しており、これにより更なる事業シナジー創出とコンサルティング・インサイト領域の深化を目指すことで、顧客ニーズへの対応力を一層強化していく方針です。
リスク要因
当社グループの事業運営には、いくつかのリスク要因が存在します。まず、システム開発の遅延やトラブルによるコスト増大のリスクです。また、M&Aに伴うのれんの減損リスクや、海外子会社の業績が為替レートの変動によって影響を受けるリスクも存在します。事業面では、技術やユーザーニーズの急速な変化に対応できず、サービスの陳腐化を招くリスクがあります。また、デジタルマーケティング・データマーケティング市場は参入障壁が比較的低く、競合企業との激しい価格競争に晒される可能性があります。さらに、インターネットを利用する事業特性上、システム障害による営業停止のリスクや、データマーケティング事業で利用する登録モニターの利用が困難になった場合の影響も考慮する必要があります。個人情報の流出リスクや、海外展開における政治・経済・社会環境の予測不可能な変化も、業績に影響を与える可能性があります。
投資テーマとの関連
当社グループは、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進という現代の主要な投資テーマに深く関連しています。顧客企業がDXを加速させる中で、デジタルマーケティング、データ収集・分析、そしてそれに基づくインサイト提供といった当社のサービスへの需要は今後も堅調に推移すると見込まれます。中期経営計画では、AI投資を中核としたITシステム・インフラ投資による生産性向上を掲げており、AI技術の活用や関連ソリューションの提供を通じて、AI関連の投資テーマとも結びついています。また、M&Aを積極的に活用した事業拡大戦略は、市場再編や新たな技術・サービスを取り込むことで、成長機会を追求する姿勢を示しており、これらの動きは投資家の関心を集める可能性があります。特に、事業セグメントの再編やM&Aによるサービスラインナップの拡充は、変化の激しい市場環境への適応力を高め、持続的な成長を目指す上で重要な要素となります。