事業概要
同社グループは、スキー場運営を中核事業とするエンターテイメント企業であり、「自然、お客様、そして地域社会の全てがハッピーに」を経営理念に掲げ、ウィンタースポーツの楽しさや自然の素晴らしさを提供することを使命としています。事業は主にウィンターシーズンとグリーンシーズンに分かれており、ウィンターシーズンではスキー場運営を通じてリフト券販売や関連サービスを提供し、グリーンシーズンでは展望テラス、大型遊具施設、キャンプフィールドなどを活用し、年間を通じた収益機会の創出を図っています。特に、HAKUBA VALLEYエリアを中心に複数のスキー場を運営しており、各スキー場の特性を活かしたサービス展開で集客を図っています。また、レンタル事業や飲食関連事業も展開し、グループ全体でのシナジー効果を追求しています。国内市場を主軸としつつ、インバウンド需要の取り込みも重要な戦略の一つです。
直近決算ハイライト
2025年7月期連結決算では、売上高が前期比26.9%増の10,461,767千円、営業利益が同44.7%増の2,246,086千円、経常利益が同43.9%増の2,236,458千円、親会社株主に帰属する当期純利益が同45.0%増の1,586,389千円と、創業以来最高の売上高および利益を達成しました。これは、ウィンターシーズンの来場者数が7スキー場合計で1,828千人(前期比10.7%増)となり、売上単価の上昇や付帯売上の過去最高水準を記録したことが大きく寄与しています。特に、HAKUBA VALLEYエリアのスキー場や、人工降雪機の導入、春スキー営業の好調が業績を牽引しました。グリーンシーズンにおいても、インバウンド需要の高まりや各施設の積極的な商品開発により、グループ全施設の来場者数が520千人(3年連続過去最高)となり、業績に貢献しました。
強みと競争優位性
同社グループの強みは、HAKUBA VALLEYエリアにおける複数のスキー場を統合的に運営することで得られるブランド力と、顧客層の広さにあります。新サービス導入や施設リニューアル、飲食メニューの拡充といった継続的な設備投資とサービス改善により、顧客満足度向上と高付加価値化を実現し、売上単価の向上に繋げています。また、ウィンターシーズンだけでなく、グリーンシーズンにおいても展望テラス、遊具施設、キャンプ場などを展開し、年間を通じて集客を図ることで、季節変動リスクの分散と収益機会の拡大を実現しています。「NSDキッズプログラム」やノンスキーヤー向け施策など、スキー人口の裾野を広げる取り組みは、将来的な顧客基盤の強化に繋がる可能性があります。さらに、グループ全体での共同告知や集客強化、スケールメリットを活かした集中購買によるコスト削減も競争優位性を支えています。
リスク要因
同社グループの事業は、自然条件や外部環境の変化に大きく影響されるリスクを抱えています。まず、スキー場運営においては、小雪や豪雪、大雨といった天候不順が営業日数や来場者数に直接的な影響を与え、売上高の減少に繋がる可能性があります。また、自然災害、テロ、感染症のパンデミック発生は、施設の被害や交通網の寸断、営業休止要請などを引き起こし、業績に甚大な影響を及ぼす可能性があります。経済情勢の変動、特に日本国内の少子高齢化や消費低迷は、スキー人口の減少を通じて国内市場の縮小リスクとなります。インバウンド需要は成長機会である一方、地政学的なリスクや国際情勢の不安定化が来場者数に影響を与える可能性があります。さらに、事業の多角化が進んでいないため、特定事業・特定エリアへの依存度が高いこと、固定資産の減損リスク、電力供給の不安定化リスクなども考慮すべき要因です。
投資テーマとの関連
同社グループの事業は、直接的なAI、半導体、EV、防衛といった先端技術テーマとの関連性は低いですが、レジャー・観光・体験といったテーマとの関連性が考えられます。特に、コロナ禍を経て高まったアウトドア需要や、自然体験への関心の高まりは、同社グループのグリーンシーズン事業の強化や、スキー場以外のレジャー施設の活用といった戦略と合致する可能性があります。また、インバウンド観光の回復は、同社グループにとって重要な収益機会となります。将来的な「オーバーツーリズム」問題への対応や、持続可能な観光への貢献といった観点も、ESG投資の文脈で注目される可能性があります。さらに、地域経済の活性化に貢献する事業モデルは、社会課題解決型投資としても位置づけられる可能性があります。