事業概要
当社グループは、当社および子会社20社で構成され、自動車部品および産業機械車輌部品の国内販売および輸出入を主な事業として展開しています。事業は「国内営業本部」「海外営業本部」「工機営業本部」「CUSPA営業本部」の4部門で構成されています。国内営業本部では、地域部品卸商やカー用品ショップに対し、国内外の自動車部品・用品メーカーが生産する部品・用品、および欧米からの輸入部品を全国19拠点の事業所を通じて供給しています。海外営業本部では、主に国内自動車部品メーカーが生産する部品を、現地の輸入商を通じて世界80カ国以上に販売しており、8社の子会社が地域に密着した販売網を構築しています。工機営業本部では、建機、農機、フォークリフトなどの産業車輌メーカー向けに、国内外メーカー製の部品を組み立て部品として供給しています。CUSPA営業本部では、カスタマイズドパーツを中心に、カーメーカータイアップ事業やオリジナルブランド製品などを幅広く取り扱っています。
直近決算ハイライト
2026年3月期において、当社グループは売上高752億円(前期比9.5%増)、営業利益36億円(前期比8.3%増)、経常利益39億円(前期比9.0%増)、当期純利益27億円(前期比7.8%増)と、増収増益を達成しました。特に、海外営業本部が10.4%増、CUSPA営業本部が54.4%増と大幅な増収を記録し、業績を牽引しました。国内営業本部も4.6%増と堅調に推移しましたが、工機営業本部は一部製品の需要低迷により0.7%減となりました。売上高営業利益率は前期と同水準の4.8%を維持しました。総資産は478億円(前期比8.2%増)、純資産は277億円(前期比8.0%増)と、財務基盤も着実に強化されています。営業キャッシュフローは26億円(前期比114.4%増)と大幅に増加し、資金繰りの改善が見られます。一方で、EPSは133.35円と前期比46.2%減となりましたが、これは株式分割の影響によるものです。1株配当は73円(前期比21.7%増)と積極的な株主還元姿勢を示しています。
強みと競争優位性
当社の強みは、80カ国以上に及ぶグローバルな販売ネットワークと、長年にわたり培ってきた自動車補修部品の調達・販売ノウハウにあります。特に、世界中で利用されている日系自動車の保有台数の多さが、安定した補修部品需要の基盤となっています。国内においては、全国19箇所の営業拠点を有し、2万点を超える部品在庫により、メーカーや車種を問わずあらゆるニーズに迅速に対応できる体制を構築しています。また、顧客の課題解決に資する提案型営業を強化しており、商品企画部門との連携による積極的な商品開発も競争優位性となっています。近年では、株式会社ブリッツを子会社化し、カスタムパーツ分野での事業拡大や、104年ぶりの完成車販売開始など、新たな挑戦を積極的に行っている点も注目されます。多様化する市場ニーズに対応するため、国内外のサプライヤーソースを多様化し、サプライチェーンの安定化を図っていることも、リスク軽減と競争力維持に貢献しています。
リスク要因
当社グループは、グローバルに事業を展開しているため、海外の政治・経済情勢の変動、為替変動、地政学的リスクの高まりといった外部環境の変化が業績に影響を与える可能性があります。特に、自動車業界は電動化や自動運転技術の進展により大きな変革期を迎えており、これに伴う市場環境の変化や、人的資本への投資拡充、物流費・原材料費の高騰といったコスト増もリスク要因となります。また、大手建設車両・産業車両メーカーの減産が直接的な業績悪化に繋がる可能性や、企業買収に伴うのれんの減損リスクも存在します。さらに、全国および海外に多数の拠点を有していることから、自然災害、感染症、テロなどの危機事象発生による事業中断リスク、情報システム・セキュリティに関するリスクも潜在的な脅威として挙げられます。これらのリスクに対し、グローバルネットワークを活用した情報収集、BCPの見直し、コンプライアンス研修の実施など、継続的なリスク管理体制の強化を図っています。
投資テーマとの関連
当社の事業は、自動車アフターマーケット、特に補修部品の供給に強みを持っています。これは、自動車の保有台数維持や車齢の長期化といったトレンドと密接に関連しており、比較的安定した需要が見込める分野です。昨今の自動車業界における電動化(EV化)やCASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)といった技術革新は、中長期的には部品構成の変化をもたらす可能性がありますが、一方で、既存車両のメンテナンス需要は当面継続すると考えられます。また、同社はカスタマイズパーツ事業の強化や、完成車販売といった新たな取り組みも行っており、これは自動車の多様化やパーソナライズ化といった投資テーマとも関連性があります。さらに、グローバルに事業を展開し、サプライチェーンの最適化やリスク管理を重視する姿勢は、地政学リスクやサプライチェーンの重要性が高まる現代において、事業継続性の観点からも注目される要素です。円安を追い風とした海外事業の好調さも、グローバル展開というテーマに合致しています。