事業概要
当社グループは、環境事業、建設事業、環境エンジニアリング事業を三本柱とし、「次世代のために、社会に資する。」というパーパスのもと、都市更新を下支えする事業活動を展開しています。「e Synergy System」という事業間連携または他社との連携による再資源化推進システムを基盤に、将来を見据えた「Think ahead」な企業を目指しています。環境事業では、産業廃棄物処理および汚染土壌処理を主軸とし、建設工事現場等から発生する廃棄物の収集運搬、中間処理、再生材としての提供を行います。特に、東京、埼玉、神奈川、千葉など首都圏を中心に広範な許認可を取得し、事業を展開しています。建設事業においては、東京都23区、多摩地域、神奈川県、千葉県、埼玉県などを対象に、土木工事、とび・土工工事、舗装工事などを手掛けており、公共工事や大型案件の受注拡大を目指しています。環境エンジニアリング事業では、土壌汚染対策工事業務、環境計量証明業務、指定調査機関業務などを通じて、顧客ニーズに対応したサービスを提供しています。これらの事業を通じて、都市開発やインフラ整備に伴う廃棄物の適正処理と資源循環に貢献しています。
直近決算ハイライト
2025年9月期において、当社グループは売上高153億円、前期比11.6%増と堅調な成長を達成しました。営業利益は11億円、同38.5%増と、利益面でも大幅な改善が見られます。経常利益は10億円(同28.7%増)、当期純利益は6億円(同26.1%増)となり、増収効果に加え、コスト管理の改善が収益性の向上に寄与しました。純資産は54億円(同10.8%増)と増加しており、財務基盤の強化が進んでいます。総資産は164億円(同3.4%増)で、事業拡大に伴う投資が行われていることが示唆されます。現金及び預金は26億円(同12.3%増)と潤沢な資金を確保しており、営業キャッシュ・フローも18億円(同146.7%増)と大きく増加しており、本業でのキャッシュ創出力が一段と高まっています。一株当たり当期純利益(EPS)は214.38円(同16.6%増)、一株当たり純資産(BPS)は1,922.84円(同10.5%増)といずれも増加しており、株主価値の向上を示しています。また、一株当たり配当金は40.00円(同33.3%増)と増配を実施しており、株主還元にも積極的な姿勢が見られます。
強みと競争優位性
当社グループの強みは、環境事業における広範な許認可網と、それを活用した「e Synergy System」による事業連携能力にあります。産業廃棄物処理、汚染土壌処理、建設業など多岐にわたる許認可を首都圏を中心に取得しており、多様な顧客ニーズに対応できる体制を構築しています。これにより、建設現場等から排出される廃棄物を自社グループ内で効率的に処理・再資源化し、再生材として建設現場へ供給するという一貫したバリューチェーンを構築することが可能となっています。また、「Think ahead」の経営方針の下、再生骨材の普及や、NEDO事業による「省エネルギー・省CO2・省資源型サーキュラーコンクリートの開発」など、環境問題やカーボンニュートラルといった社会的な要請に応える先進的な取り組みを積極的に推進している点も競争優位性につながります。建設事業においては、東京都23区と多摩地域での棲み分け戦略や、千葉県、埼玉県への事業拡大検討など、地域特性に応じた成長戦略を描いていることも強みと言えます。これらの事業基盤と先進的な取り組みが、持続的な成長を支えています。
リスク要因
当社グループの事業運営において、法規制や許認可の維持・更新は重要なリスク要因です。「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」や「土壌汚染対策法」など、事業活動の根幹をなす法律の遵守は不可欠であり、基準違反や法令改正によっては、事業停止命令や許可取消しといった行政処分を受ける可能性があります。特に、役員や主要株主が法令違反により刑罰を受けた場合、欠格要件に該当するリスクがあります。また、産業廃棄物処理業界や建設業界では、大手事業者によるM&Aや業務提携の活発化、価格競争の激化といった競争環境の変化も、収益性に影響を与える可能性があります。建設業界においては、建設就業者数の減少と高齢化による担い手不足が慢性的な課題となっており、労働環境の改善や世代交代の促進が不可欠です。さらに、環境事業は装置産業としての側面も持ち、新規施設の設置には多額の資金が必要となるため、大型設備投資や新規事業への対応には、財務体質の健全性の維持と、資本市場の動向を注視する必要があります。
投資テーマとの関連
当社グループは、環境問題への意識の高まりや、持続可能な社会の実現に向けた「サーキュラーエコノミー(循環経済)」の推進といった、現代社会における重要な投資テーマと深く関連しています。特に、廃棄物処理・リサイクル事業は、資源循環型社会の構築に不可欠な役割を担っており、カーボンニュートラル達成に向けた再生材利用の加速は、同事業の成長を後押しする要因となります。また、首都圏におけるインフラ老朽化対策や再開発に伴う建設需要の継続、さらには国土強靭化計画などは、建設事業及び環境事業双方にとって、安定した需要基盤となります。「省エネルギー・省CO2・省資源型サーキュラーコンクリートの開発」といった技術開発への投資は、環境負荷低減に貢献するイノベーションとしても注目され、ESG投資の観点からも評価される可能性があります。これらのテーマとの関連性の深さから、長期的な視点での成長が期待できる企業と言えます。