事業概要
当グループは、ITインフラ流通事業と産業機械事業の二つを主軸として、情報機器の販売や工作機械等の製造販売を手掛けています。ITインフラ流通事業では、PC本体をはじめ、ネットワーク、セキュリティ、ソフトウェアといった幅広い製品・サービスを提供し、特にWindows 10サポート終了に伴う更新需要やGIGAスクール構想第2期などを背景に、堅調な成長を遂げています。また、クラウド製品やオリジナルサービスに注力し、サブスクリプションモデルによるリカーリングビジネスの強化も進めています。産業機械事業では、工作機械部門と自動機械部門を展開し、航空機、エネルギー業界向けの需要を取り込みながら、受注生産を基本とした事業活動を行っています。両事業を通じて、バリューチェーン全体で人、社会、未来をつなぐというパーパスの実現を目指し、多様なIT製品・サービスの普及や研究開発を通じて、社会の快適性、安心安全、そして人々の幸せの実現に貢献することを目指しています。
直近決算ハイライト
2026年3月期において、当グループは売上高13,509億円、営業利益442億円を達成し、それぞれ前期比18.8%、26.6%の増収増益となりました。経常利益も449億円(前期比26.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は320億円(前期比29.4%増)と、全ての利益項目で過去最高を記録する好調な業績を収めました。特にITインフラ流通事業においては、PC本体の販売に加え、複合提案の強化やクラウド製品を中心としたリカーリングビジネスの拡大が奏功し、売上高13,364億円(前期比18.9%増)、営業利益430億円(前期比26.4%増)と大きく貢献しました。産業機械事業も、工作機械部門、自動機械部門ともに堅調な受注に支えられ、売上高144億円(前期比11.7%増)、営業利益11億円(前期比32.3%増)と、増収増益となりました。ROEは19.9%、ROICは16.9%といずれも中期経営計画の目標数値を上回る高い水準を維持しており、株主資本の効率的な活用が進んでいます。
強みと競争優位性
当グループの強みは、ITインフラ流通事業における広範な製品・サービス提供能力と、強固な販売パートナーとの協業体制にあります。Windows 10サポート終了やGIGAスクール構想といった市場のニーズを的確に捉え、PC本体のみならず、ネットワーク、セキュリティ、ソフトウェアを組み合わせた複合提案を行うことで、顧客の多様なITニーズに応えています。また、サブスクリプション管理ポータル「iKAZUCHI(雷)」を通じたクラウド製品の提供や、新規テックベンダーとの連携、オリジナルサービスの開発により、リカーリングビジネスを強化し、安定的な収益基盤を築いています。産業機械事業においても、航空機、エネルギー業界といった成長分野への注力や、高精度立旋盤の開発など、専門性の高い製品開発力と技術力が競争優位性となっています。さらに、グループ全体でリスク管理体制を整備し、コンプライアンス違反や情報セキュリティリスクへの対応を強化していることも、持続的な企業価値向上のための重要な基盤となっています。
リスク要因
当グループを取り巻くリスクとしては、ITインフラ流通事業におけるPC本体市場の成熟化や、競合激化による売上利益率の低下傾向が挙げられます。技術革新の速さからくる商品の陳腐化リスクや、世界的なパーツ不足、主要メーカーの供給問題などが調達リスクとなり、業績に影響を与える可能性があります。産業機械事業においては、属する業界の景気変動の影響を受けやすいという特徴があり、設備投資や個人消費の動向が需要に大きく影響します。また、ITインフラ流通事業においては、全国に広がる物流センターと販売網を支えるシステム障害、不正アクセス、情報漏洩といったシステムトラブルや情報セキュリティリスクも重要な懸念事項です。これらのリスクに対して、仕入先・販売先との密な情報交換、リスク管理体制の強化、従業員教育の徹底などの対策を講じていますが、予期せぬ事態の発生により、売上高や利益が変動する可能性があります。
投資テーマとの関連
当グループは、ITインフラ流通事業において、DX推進、クラウド活用、セキュリティ投資といった、現代社会における主要なIT投資テーマに深く関わっています。特に、AI需要の急増に伴う半導体価格の高騰や、データセンター向けの需要増加といった動きは、当グループの事業機会にも直結しています。Windows 10サポート終了に伴うPC更新需要の獲得や、GIGAスクール構想第2期への対応は、教育分野におけるITインフラ整備というテーマとも関連が深いです。また、グループ中期経営計画では、IT分野を軸とした新規事業創出や、AI、クラウドビジネスといった成長領域への戦略的な取り組みを掲げており、これらの投資テーマへの貢献度合いは今後さらに高まることが期待されます。2030年度連結営業利益500億円という目標達成に向けて、既存事業の成長に加え、新規事業の創出を通じて、社会に不可欠な企業グループとしての地位を確立していく方針です。