事業概要
当グループは、「情報発信事業」を経営理念に掲げ、情報・印刷事業、知育事業、通信販売事業の3つのセグメントを柱として事業を展開しています。情報・印刷事業では、チラシやカタログなどの商業印刷物、ダイレクトメール、セールスプロモーション用品、業務印刷物、特殊ラベル・シールの製造販売に加え、デジタルコンテンツの企画制作、マルチメディア関連サービス、さらにはFA機器の開発製造販売まで幅広く手掛けています。知育事業では、図書の出版・販売や教材の製作販売を行い、通信販売事業では美容食品や健康補助食品などを販売しています。2025年10月期においては、株式会社ウエーブを連結子会社化したことにより、情報・印刷事業の領域が拡大しました。企業グループ全体で、お客様とその先のお客様まで視野に入れた製品・サービスを提供し、100年後も評価される企業を目指しています。
直近決算ハイライト
2025年10月期における連結売上高は8,478百万円となり、前期比1.4%減となりました。情報・印刷事業は、ウエーブ社の連結子会社化による売上増加があったものの、ECサイト経由以外の印刷受注減をカバーできず、同事業の売上高は7,953百万円(前期比1.5%減)となりました。利益面では、情報・印刷事業において、合理化によるコスト削減を進める一方、原材料費、電力料金、物流費の上昇、事務所移転費用が重なり、セグメント利益は158百万円の損失(前期は286百万円の利益)となりました。知育事業は、出版事業、幼保事業ともに売上高が減少し、セグメント売上高は684百万円(前期比5.0%減)、セグメント利益は118百万円の損失(前期は129百万円の損失)となりました。通信販売事業は、受注獲得効率の高い商品に注力しましたが、広告宣伝費を抑えつつ効果的な販売活動を進めた結果、セグメント売上高は41百万円(前期比24.8%減)、セグメント利益は19百万円の損失(前期は37百万円の損失)となりました。連結全体では、売上高8,478百万円に対し、営業損失623百万円、経常損失651百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は948百万円となりました。
強みと競争優位性
当グループの強みは、多岐にわたる情報・印刷事業のサービス提供能力と、それらを支えるFA機器の開発・製造販売というユニークな事業領域にあります。商業印刷物からデジタルコンテンツ、さらには生産設備であるFA機器まで一貫して手掛けることで、顧客の多様なニーズに応じた提案が可能です。また、株式会社ウエーブの連結子会社化は、情報・印刷事業におけるシナジー効果を高め、付加価値の高い製品提案や生産設備の相互補完、資材調達の最適化によるコスト削減への期待があります。知育事業においては、紙媒体の出版市場が厳しい状況にある中でも、学校図書館向け書籍の充実や、100円ショップ向け商品の拡大、過去コンテンツを活用した絵本のサブスクリプション開始など、変化する市場環境に対応した商品開発と販路開拓を進めています。これらの事業ポートフォリオの組み合わせは、市場の変化に対するレジリエンスを高める可能性があります。
リスク要因
当グループの主要事業である商業印刷は、景気動向に加え、紙媒体からデジタル媒体へのシフトという構造的な変化の影響を強く受けており、従来型のチラシ需要の縮小や受注単価の低下が懸念されます。また、原価の大部分を占める紙などの原材料価格が上昇した場合、受注価格への転嫁が困難となり、収益を圧迫する可能性があります。さらに、特定の得意先や仕入先への依存度が高い場合、これらの取引先との関係悪化や事業変更が業績に大きな影響を与えるリスクがあります。知育事業においても、紙の出版市場や書店数の減少、少子化による幼保事業への影響など、市場構造の変化や人口動態による事業環境の厳しさが増しています。これらのリスクに対し、デジタル印刷への対応強化、コスト削減、新規販路開拓、事業ポートフォリオの見直しといった対策を講じていますが、想定を超える環境変化が発生した場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
投資テーマとの関連
当グループは、情報・印刷事業においてデジタルコンテンツの企画・制作やマルチメディア関連サービスを提供しており、デジタル化の進展という投資テーマとの関連が見られます。特に、印刷物の作成にとどまらず、デジタルコンテンツの企画・制作まで手掛けることで、企業の情報発信戦略を包括的に支援するサービス展開が期待されます。また、FA(工場自動化)機器の開発・製造・販売も行っており、製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)や自動化推進といったテーマとも間接的に関連しています。ただし、AI、半導体、EV、防衛といった現在の主要な投資テーマへの直接的な貢献度は限定的であり、これらのテーマからの直接的な恩恵を受けるというよりは、事業活動を通じて間接的にデジタル化や効率化のトレンドに乗る形となります。知育事業におけるICT教育向け商材の開発・販売は、教育分野におけるテクノロジー活用というテーマとも関連性があります。