事業概要
本企業グループは、主に「ウェルネス事業」と「ロジスティクス事業」の二つのセグメントで事業を展開しています。「ウェルネス事業」では、自社で企画・開発した健康茶、健康食品、化粧品などをカタログやインターネットを通じて個人消費者に直接販売する通信販売事業を主軸としています。また、健康関連商品、生活雑貨、寝具、化粧品などを国内外メーカーから仕入れ、テレビショッピングやカタログ販売を行う通信販売会社への卸売も行っています。この事業では、製造ノウハウを活かした独自性の高い商品企画力と、ワンランク上の商品構成、販売方法のプロデュース能力を強みとしています。一方、「ロジスティクス事業」では、自社で所有する不動産を活用した賃貸事業や、出荷業務の受託サービスを提供しています。両事業間では、取扱商品や販売チャネルの一部共有も見られます。
直近決算ハイライト
当連結会計年度の業績は、売上高115億2百万円(前年同期比11.5%減)、営業利益4億5千6百万円(同17.2%減)、経常利益4億5千3百万円(同19.7%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は3億5千8百万円(同12.1%増)と増加しましたが、これは特別利益の計上や繰越欠損金の利用による法人税等の減少が寄与した結果です。セグメント別では、ウェルネス事業の売上高は105億7千4百万円(同12.5%減)、セグメント利益は2億6千6百万円(同29.1%減)となり、減収減益となりました。これは、サプリメント類の販売低迷、ECモールでの競争激化、海外事業への先行投資などが影響しました。ロジスティクス事業は、売上高9億2千7百万円(同1.3%増)と増収でしたが、人件費や光熱費などのコスト増加により、セグメント利益は1億8千9百万円(同0.6%減)と微減しました。売上総利益率は35.8%と前年比1.6ポイント増加しましたが、販管費の負担増などにより、営業利益率は4.0%となりました。
強みと競争優位性
本企業グループの強みは、ウェルネス事業における、自社で培った製造加工ノウハウを活かした独自性の高い商品企画力にあります。特に、原料調達から製造工程までを含めた商品企画力は、競合他社との差別化要因となり得ます。また、株式会社アペックスにおいては、ワンランク上の商品構成や、テレビショッピング事業者への商品開発から販売方法までのプロデュース能力、カタログ通販会社への顧客層に合わせた商品提案力も強みです。これらの企画力と商品構成力は、顧客ニーズを的確に捉え、付加価値の高い商品を提供することに繋がっています。さらに、2025年8月から始まる中期経営計画では、既存事業の進化とともに、越境EC事業や海外向け食品卸売事業、海外進出サポートプラットフォーム事業といった新規事業への積極投資を掲げており、将来的な成長の柱を複数構築しようとする姿勢も競争優位性となり得ます。
リスク要因
経営者が認識している事業リスクとして、まず国内市場への依存度が高いことから、景気や個人消費の動向に業績が左右されるリスクが挙げられます。少子高齢化や消費行動の変化によるエンドユーザー数の減少や客単価低下、不動産賃貸先の業績悪化による賃料減額や稼働率低下などが想定されます。また、通信販売事業における競争激化も無視できません。大手から個人事業主まで新規参入が相次いでおり、広告宣伝費の高騰や宣伝効率の悪化も収益を圧迫する可能性があります。さらに、製品の原材料を中国で生産していることから、中国の政治・経済情勢の変化による供給問題や、茶葉、黒豆などの農産物を原材料としているため、異常気象による不作のリスクも抱えています。加えて、食品、医薬品、化粧品などを扱うため、商品の品質管理や、返品・交換の増加、個人情報漏洩、システム障害、自然災害、為替変動、不動産市況、M&Aに関するリスクなども潜在的な要因として挙げられます。
投資テーマとの関連
本企業グループは、直接的にAI、半導体、EVなどの最先端技術分野に属する事業を展開しているわけではありません。しかし、「ウェルネス事業」においては、健康食品や化粧品といった、人々の健康や美容への関心の高まりといった、現代社会のライフスタイルの変化や、高齢化社会の進展といったマクロトレンドに関連する事業を行っています。また、EC(電子商取引)へのシフトという、デジタル化の潮流にも乗っており、特に「越境EC事業」への積極投資は、グローバルな消費者行動の変化や、インターネットを通じた新たな商取引の拡大といったテーマと関連性があります。さらに、中期経営計画で掲げる「構造改革による既存事業の安定化」と「新規事業への積極投資」は、DX推進や新収益モデルの構築といった、企業の持続的成長を追求する上での戦略であり、投資家が注目するテーマとも言えます。