事業概要
当社グループは、「グローバル(世界に向かう)、グレート(壮大な)、グループ(集団)」という3つの「G」を経営方針に掲げ、世界に誇れる日本企業を目指し、ステークホルダーへの還元を最重要課題として位置づけています。気候変動やSDGs達成といった社会課題解決に貢献する事業展開を志向しており、「脱炭素社会における環境負荷にならないクリーンなエネルギー提供」と「新しい生活様式におけるヒトと社会が輝けるサステナブルなソリューションの提供」をグループテーマとして掲げています。主力事業は再生可能エネルギー事業であり、太陽光、風力、水力などの再生可能エネルギーの開発、発電、販売を手掛けています。これに加えて、カーボンニュートラルに貢献する製品・サービスの提供、土地活用提案や仲介業務など、地域の活性化に繋がる総合的なサービス開発・提供を行うサステナブル事業も展開しています。近年では、電力系統安定化に不可欠な系統用蓄電所事業への参入や、災害対策として需要が高まるポータブル蓄電池の販売にも注力しており、事業ポートフォリオの拡充を図っています。
直近決算ハイライト
当連結会計年度の業績は、売上高が前期比134.1%増の606百万円となりました。これは主に、保有する太陽光発電所を売却したことによる収益計上が要因です。しかしながら、損益面では、太陽光発電所の売却や固定費削減による販管費圧縮は達成したものの、サステナブル事業における健康食品、基礎化粧品、一般医療機器の販売数量減少などが響き、連結営業損失は299百万円(前期は666百万円の損失)、連結経常損失は311百万円(前期は680百万円の損失)となりました。さらに、子会社での減損損失や解約違約金の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失は315百万円(前期は742百万円の損失)となりました。キャッシュ・フローについては、現金及び現金同等物が前期比68.3%増の556百万円となりましたが、これは主に太陽光発電所案件の仕入や建設に係る資金調達によるものです。今後の支出計画としては、系統用蓄電所の取得やポータブル蓄電池の仕入、低炭素冷媒事業に係る開発費用などが想定されており、これらの資金は第三者割当等で調達する方針です。
強みと競争優位性
当社の強みは、再生可能エネルギー事業における知見と実績を活かした、系統用蓄電所事業への早期参入にあります。第7次エネルギー基本計画で示された再生可能エネルギー主力電源化の方針や、地域分散型電源整備、系統安定化技術へのニーズ高まりといった事業環境は、当社にとって追い風となる可能性を秘めています。特に、電力系統に直接接続され、市場を通じた調整力や供給力を担う系統用蓄電所は、需要が急速に高まっており、当社の既存事業で培われたノウハウが活かせると考えられます。また、近年需要が増加しているポータブル蓄電池の仕入販売も開始しており、企業のBCP対策や災害時の電力供給に貢献する事業として展開しています。サステナブル事業においては、化粧品原材料の仕入れルート確保や、化粧品製造販売業許可の取得など、子会社との連携による事業シナジーを追求し、事業基盤の強化を図っています。さらに、小規模組織ながらも、専門知識・技術を持つ取締役や従業員が重要な役割を担っており、情報共有や権限移譲による組織体制の柔軟性向上、優秀な人材確保による人的資産強化にも注力しています。
リスク要因
当社の事業運営における主要なリスクとして、まず継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象が存在します。過去数期にわたる営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失の計上が続いており、売上高の著しい減少や営業キャッシュ・フローの改善はあったものの、依然として財務基盤の安定化が課題です。既存事業の収益改善、新規事業の収益化、不採算事業の撤退、経費削減、健全な財務基盤構築に向けた取り組みを継続する必要があります。また、国のエネルギー政策の変更による再生可能エネルギー関連の買取価格引き下げや、再生可能エネルギー事業における開発リスク(法令規制、近隣住民の反対等)、気候変動リスク(日照時間の変動等)、災害リスク(設備事故、自然災害等)、商品の安全性に関するリスク、商品開発・供給リスク、原料・製品の市場動向リスク、バイオ燃料事業への多額の投資リスク、特定の技術への依存リスク、知的財産権侵害リスク、小規模組織・少数の事業推進者への依存リスク、情報管理リスク、感染症等の影響、関連当事者との取引リスクなども挙げられます。これらのリスクに対し、保険によるヘッジ、情報収集、事業ポートフォリオの充実・拡大、綿密な事前調査、品質管理体制の強化、リスク分散、丁寧な情報交換、慎重な投資判断などを講じていますが、これらのリスクが顕在化した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
投資テーマとの関連
当社グループは、主要事業である再生可能エネルギー事業を通じて、脱炭素社会の実現という重要な投資テーマと深く関連しています。特に、第7次エネルギー基本計画で示された2040年までの温室効果ガス排出量73%削減目標、再生可能エネルギーの主力電源化方針は、当社の事業展開に追い風となる可能性が高いです。太陽光発電所の開発・運営に加え、電力系統の安定化に不可欠な系統用蓄電所事業への参入は、再生可能エネルギーの導入拡大に不可欠な要素であり、この分野での成長が期待されます。また、災害対策として需要が高まるポータブル蓄電池の販売も、エネルギーインフラの強靭化という観点から投資テーマとの関連が見られます。サステナブル事業におけるバイオ燃料や化粧品原材料の開発・製造は、SDGs達成や環境負荷低減といったテーマに貢献する可能性があります。ただし、現時点では継続的な赤字計上や財務基盤の脆弱性といった課題も抱えており、これらのリスクを克服し、事業の収益性を高めていくことが、投資テーマとの関連性をより強固なものにする上で重要となります。