事業概要
当期決算期(2026年3月期)において、当社は主に二つのセグメントで事業を展開しています。一つは、企業のコンピュータシステムに関わるシステムインテグレーション、コンサルティング、そしてソフトウェアの設計、開発、保守までを網羅する「ソフトウェア開発事業」です。この事業は、顧客の基盤となるシステムから応用的なソフトウェアまで、ITソリューションの提供を通じて企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しています。もう一つは、「BPO事業」であり、金融機関向けの事務代行や健康診断予約代行、スキャニングサービスなど、多様な業種にわたる業務プロセスを代行・支援することで、顧客企業の業務効率化とコスト削減に貢献しています。2026年3月期の売上高は87億3千万円となり、前期比で5.0%の増加を達成しました。ソフトウェア開発事業が売上全体の大部分を占めており、86億5千万円(前期比5.0%増)となっています。BPO事業も7千9百万円(前期比5.9%増)と堅調な成長を示しました。
直近決算ハイライト
2026年3月期決算では、売上高は前期比5.0%増の87億3千万円を記録しました。営業利益は同8.0%増の10億2千4百万円、経常利益は同8.9%増の10億4千8百万円、当期純利益は同7.7%増の7億6千8百万円と、増収増益の堅調な業績を達成しました。特に、ソフトウェア開発事業においては、市場や顧客動向を踏まえた提案活動、人材育成・確保、生産性向上への取り組みが奏功し、売上高は前期比5.0%増の86億5千1百万円、売上総利益は同7.6%増の15億7千6百万円となりました。一方、BPO事業は案件獲得数の増加により売上高は前期比5.9%増の7千9百万円となりましたが、利益面では前期を下回りました。キャッシュ・フローにおいては、営業活動によるキャッシュ・フローが7億9千7百万円(前年同期比27.6%増)と大幅に増加し、企業活動による資金創出力の向上が見られました。
強みと競争優位性
当社の競争優位性は、長年にわたり培ってきた高度なITナレッジと、顧客の経営層との緊密な情報共有に基づいた最適かつ高度なITソリューション提供能力にあります。ソフトウェア開発事業では、システムインテグレーションからコンサルティング、設計、開発、保守まで一貫して対応できる総合力が強みです。また、BPO事業では、業種を問わず多様な業務支援に対応できる柔軟性を持っています。中期経営計画「+transform into Values」においては、特に「戦略的人材確保」、「既存ビジネス領域の維持・拡大」、「DXビジネス領域の維持・拡大」、「社内業務基盤におけるデジタル技術の拡大」を重点方針とし、AIやデータサイエンス、クラウドといった先端技術への投資と人材育成を強化しています。これにより、変化の速いIT業界においても、顧客のDX推進を支援し、競争優位性を維持・拡大していく戦略です。
リスク要因
当社の事業運営における主要なリスクとして、まず顧客企業のIT投資動向の変動や、同業者間での激しい価格競争が挙げられます。これらは業績に直接的な影響を与える可能性があります。また、主要顧客のM&A等による経営方針の変更も、IT投資の優先度や発注基準の激変を招き、当社業績に影響を及ぼすリスクがあります。請負開発においては、納品成果物における契約不適合責任が、追完請求や損害賠償請求等に繋がる可能性も存在します。さらに、当社が直接個人情報を収集しないものの、顧客から委託された個人情報の漏洩・毀損事故が発生した場合、信用の失墜に繋がるリスクがあります。加えて、地震、火災、サイバー攻撃等の災害発生による業務停止リスクも、BCP対策を講じているものの、その影響は無視できません。
投資テーマとの関連
当社は、情報サービス産業に属し、特にDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展とAI(人工知能)の社会実装という、現代の主要な投資テーマと深く関わっています。中期経営計画においても、「DXビジネス領域の維持・拡大」を重点施策の一つとして掲げ、生成AIスキルの習得やAI駆動開発の実践研修など、全社的なAI活用能力の向上に注力しています。これにより、AI技術を活用した高付加価値なサービスの提供を目指しており、AI関連の投資テーマとの関連性は非常に高いと言えます。また、企業の基幹システム刷新やクラウド化といったDX推進の潮流は、当社のソフトウェア開発事業の需要を強力に後押ししており、これらの投資テーマにおける当社の役割は今後も増していくと考えられます。