事業概要
当社グループは、会員制スポーツクラブの経営を主たる事業としており、「0歳から一生涯の健康づくりに貢献する」という経営理念のもと、多世代にわたる人々の健康増進を支援しています。セントラルスイムクラブ、セントラルスポーツクラブ、ザバススポーツクラブといった多様なブランド名で、全国に直営187店舗、業務受託70店舗、合計257店舗を展開しています。事業はフィットネス、スクール、業務受託、プロショップ、その他の5部門で構成されており、フィットネス部門ではマシンジム、スタジオ、プールなどを提供し、スクール部門では子供から大人までを対象とした多様なスポーツスクールを展開しています。業務受託部門では、民間企業や地方自治体からの委託を受け、スポーツ施設の運営・指導を行っています。米国の連結子会社ではゴルフクラブの経営も行っています。単一セグメントであるスポーツクラブ経営事業において、地域特性や規模に応じたサービス提供と料金体系の最適化を図り、包括的なウェルネスサービスを提供することで、持続的な成長を目指しています。
直近決算ハイライト
2026年3月期の決算では、売上高は前期比4.9%増の489億円と堅調な成長を示しました。営業利益は同37.7%増の27億円、経常利益は同48.1%増の23億円と、増収効果とコスト管理の奏功により利益が大幅に改善しました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比5.5%減の13億円となりました。これは、一時的な要因や法人税等の影響が考えられます。総資産は前期比2.7%増の423億円、純資産は同3.1%増の262億円となり、財務基盤は安定的に推移しています。営業キャッシュ・フローは同68.2%増の35億円と大きく改善し、事業活動からの現金創出能力が高まっていることが伺えます。1株配当は前期比20.0%減の40円となりました。
強みと競争優位性
当社グループの強みは、長年にわたり培ってきた「0歳から一生涯の健康づくり」という包括的なコンセプトと、それを支える多様なブランド展開力にあります。会員制スポーツクラブ経営における豊富なノウハウと、全国に広がる257店舗という広範なネットワークは、地域密着型のサービス提供とスケールメリットを両立させています。特に、フィットネス部門、スクール部門、業務受託部門で構成される事業ポートフォリオは、景気変動や市場動向に対して安定した収益基盤を構築しています。元競泳日本代表ヘッドコーチによる指導や、独自のボディコンテスト、大型フィットネスイベントの開催など、顧客満足度向上とブランド力強化に向けた積極的な取り組みは、競合他社との差別化要因となっています。また、公共施設や民間企業からの業務受託は、安定した収益源となると同時に、事業拡大の機会を創出しています。
リスク要因
当社グループの事業運営には、いくつかのリスク要因が存在します。スポーツクラブ運営においては、労務費や賃借料といった固定費の負担が大きく、集客の変動や競合の出店状況によっては収益確保に影響が出る可能性があります。また、店舗展開には多額の資金が必要となり、借入金やリースに依存する傾向があるため、有利子負債依存度が高めです。金利変動は業績に影響を与える可能性があります。さらに、賃貸借契約における敷金・保証金の回収不能リスクや、事業活動に伴う訴訟リスク、個人情報の流出による信用の低下リスクも存在します。加えて、自然災害や新型感染症の拡大は、店舗の臨時休業やイベントの中止などを引き起こし、業績に直接的な打撃を与える可能性があります。これらのリスクに対して、当社は予防策と対応策を講じる方針ですが、その影響を完全に排除することは困難です。
投資テーマとの関連
当社グループは、健康増進やウェルネスといった、現代社会における持続的なニーズに応える事業を展開しています。健康寿命の延伸や予防医療への関心の高まりは、フィットネスクラブ業界全体の成長を後押ししており、当社は「0歳から一生涯の健康づくり」という理念のもと、このトレンドの恩恵を受ける立場にあります。特に、高齢化社会の進展や、コロナ禍を経て健康意識がさらに高まったことから、多様な年代層に向けたサービス提供は、今後も安定した需要が見込まれます。また、ICTを活用したオンラインサービスの拡充や、地域・教育分野との連携による新たな価値創造は、デジタルトランスフォーメーション(DX)や地方創生といった投資テーマとも親和性があります。ただし、AIや半導体、EV、防衛といった、いわゆる成長テーマとの直接的な関連性は限定的であり、その投資魅力は、社会的な健康志向の高まりというマクロトレンドに起因すると言えます。