事業概要
当グループは、広告業界と印刷業界にまたがる情報コミュニケーション事業を主軸として、商業印刷物(チラシ、パンフレット、カタログ、ポスター等)、年賀状印刷、サイン商材製造、Web・デジタルコンテンツ制作を自社一貫体制で提供しています。さらに、SP(セールスプロモーション)企画、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、インターネット接続サービス、フリーペーパーの企画・印刷・発刊といった多角的な事業を展開しています。連結子会社であるプリントハウス株式会社は、オンデマンド印刷による小ロット・多機能・高品質な印刷サービスを法人・個人向けに提供。味香り戦略研究所は、食品の味を分析・デジタルデータ化し、販売促進やマーケティング支援を行います。非連結子会社まち・ひと・しごと総研は、地域活性化を目的としたコンサルティングを手掛け、関連会社のあるた出版は北海道の魅力を伝える出版事業、BPO.MP COMPANY LIMITEDはベトナムでデータ処理などのBPO業務を行っています。これらの事業を通じて、企業や生活者のニーズに応じた情報伝達サービスとソリューションを提供し、社会課題の解決と新たな価値創造を目指しています。
直近決算ハイライト
当連結会計年度の売上高は16,236百万円(前年同期比439百万円増)となり、堅調な推移を示しました。営業利益は351百万円(同97百万円増)、経常利益は431百万円(同85百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は319百万円(同45百万円増)といずれも増加し、増収増益を達成しました。この増益は、主に年賀関連事業におけるコスト削減、商業印刷における収益性改善、大型印刷機に係る減価償却費の減少などが要因として挙げられます。年賀状や年賀資材関連の受注は減少傾向にあるものの、流通小売店舗向けチラシや店頭販促物制作、自治体のWeb関連・広報誌制作などの販促関連事業が新規取引先からの受注増により売上を牽引しました。総資産は7,982百万円(前期末比311百万円増)、総負債は4,809百万円(同33百万円増)、純資産は3,173百万円(同278百万円増)となり、財政状態も安定的に推移しています。営業活動によるキャッシュ・フローは610百万円を創出しました。
強みと競争優位性
当グループの強みは、創業以来培ってきた「総合的に商業や商売、商流について研究する」というコンセプトに基づき、顧客のニーズを探究し、本質的な課題を見極めて解決策を提案・実行する能力にあります。既存の枠にとらわれず、常に時流に敏感になり、新しい試みへの挑戦を通じて付加価値の高い商品やサービスを提供してきたことが、他社との差別化と競争優位性の源泉となっています。特に、印刷物、実店舗運営支援、イベント運営といった「リアリティ」を伝えるノウハウにデジタルテクノロジーを組み合わせることで、顧客の心をつかむ新たな体験価値を創出できる点は、デジタル化が進む現代において独自の強みとなります。また、地域に根差した事業展開と、フリーペーパー事業における札幌市内全域への個別配送システムという独自メディアとしての強みは、地域社会における存在感を高めています。さらに、企業間連携や新規事業への積極的な投資姿勢も、変化の激しい市場環境に対応していく上で有利に働きます。
リスク要因
当社グループの業績に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして、まず特定顧客・業界への依存が挙げられます。大手流通・小売企業および日本郵政グループへの売上依存度が高いことから、これらの企業の業績悪化や取引条件の変更、紙媒体からデジタル媒体へのシフト加速などが、受注減少や取引額の変動を通じて業績に影響を与える可能性があります。また、印刷用紙・インク等の材料価格の変動もリスク要因です。世界情勢の変化による為替相場の変動や原油価格の高騰、製紙市場の需給バランスの崩れなどが、材料費の高騰を招き、業績に影響を与える可能性があります。さらに、取引先の信用リスク、保有する不動産・有価証券等の資産価格変動リスク、情報システム障害や個人情報漏洩リスク、自然災害・感染症リスクなども、業績や信用に重大な影響を及ぼす可能性があります。事業の季節的変動、特に上半期に年賀状印刷の売上が集中する構造も、マイナス要因発生時の影響を大きくする可能性があります。
投資テーマとの関連
当グループは、デジタル変革(DX)への投資を積極的に進めており、AIを中心とした自動化技術やデジタル設備への投資、デジタルコンテンツ事業の推進などを図っています。これにより、AIやデジタルトランスフォーメーションといった投資テーマとの関連性を高めています。具体的には、BPO事業における自動化・AIの活用、マーケティング機能の強化におけるデジタル媒体(Web、SNS、ネット広告等)の活用、XR技術を用いたリアリティある体験提供、デジタル技術を活用した新製品・サービス開発などが挙げられます。これらの取り組みは、単なる印刷・広告事業に留まらず、IT技術やデータ分析を活用したソリューション提供へと事業領域を拡大しており、現代の主要な投資テーマとの親和性を強めています。地方創生支援事業においても、地域の実情に合わせた分析やプロモーション、物販業務の拡大など、地域経済の活性化に貢献する事業を展開しており、これも現代社会の関心事である地方創生というテーマに合致しています。