事業概要
当社の主力事業は、事務系人材サービスおよび製造系人材サービスです。事務系人材サービスでは、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)関連事業が売上の59.8%を占め、特に地方自治体との請負取引に強みを持っています。その他、CRM(顧客関係管理)関連事業や一般事務事業も展開しています。製造系人材サービスでは、これまで外国籍労働者の派遣が中心でしたが、請負業務や人材紹介業務への多様化も進めています。企業理念は「すべての人に働くよろこびを」であり、求職者への多様な就業機会の提供を通じて社会貢献を目指しています。2026年3月期は、地方自治体向けBPO案件の受注拡大や、製造系人材サービス事業の業容拡大に注力し、持続的な成長と企業価値向上を目指しています。
直近決算ハイライト
2026年3月期は、売上高が前期比10.5%増の446億円に達し、堅調な成長を示しました。営業利益は同44.6%増の39億円、経常利益は同45.0%増の39億円と、利益面でも大幅な改善が見られます。これは、BPO関連事業における地方自治体向け案件の受注拡大や、製造系人材サービス事業における既存取引先からの受注量拡大が寄与した結果です。一方で、一部請負案件における受注損失引当金の計上や、IT関連設備投資、高スキル人材採用のための人件費増加はありました。しかし、これらの影響を吸収し、効率的な業務運用や経費節減に努めたことで、増収増益を達成しました。親会社株主に帰属する当期純利益は同41.5%増の26億円となりました。
強みと競争優位性
当社の強みは、長年にわたり培ってきたBPO関連事業、特に地方自治体との取引における豊富なノウハウと信頼関係にあります。マイナンバー関連案件や戸籍法改正関連案件、市民窓口案件など、多岐にわたる案件を受注し、取引地方自治体数を着実に増加させています。これにより、安定した収益基盤を構築しています。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進によるイノベーション・テクノロジーの活用や、AI技術の導入にも積極的に取り組んでおり、業務効率化や競争力強化を図っています。さらに、人材サービス企業として、登録スタッフおよび就業スタッフの確保・育成に注力し、社員への登用制度や教育・研修支援などを通じて、質の高い人材サービスを提供できる体制を構築している点も競争優位性と言えます。
リスク要因
当社が認識している主要なリスクとして、まず法的規制に関するものが挙げられます。労働者派遣法や職業安定法などの人材サービス業界関連法規の改正や、過去の「偽装請負」と見なされるリスク、あるいは許認可の取消しなどが事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、売上高の約6割を占める事務系人材サービス事業、特にBPO関連事業、その中でも官公庁(地方自治体)との請負取引への依存度が高いこともリスク要因です。これらの取引が急激に減少した場合、業績に大きな影響を与える可能性があります。さらに、人材の確保・育成が計画通りに進まなかった場合、イノベーション・テクノロジーへの対応の遅延、人口構造の変化への適応不足、景気変動、競争激化、自然災害・システム障害、個人情報・機密情報の漏洩リスクなども、事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
投資テーマとの関連
当社は、AI技術の活用やDX推進を経営戦略の中核に据えており、これは現代の主要な投資テーマである「AI・DX」と強く関連しています。BPO関連事業における業務効率化や、製造系人材サービス事業における高スキル人材の活用など、テクノロジーの導入を通じて競争力を強化しようとしています。また、労働人口減少が課題となる中で、ダイバーシティ&インクルージョンを推進し、女性、高齢者、外国籍の方々など、多様な人材の活躍を支援している点は、「労働力不足解消」や「人的資本経営」といったテーマにも合致しています。さらに、官公庁との取引が多いことから、社会インフラや行政サービスの効率化に貢献する側面もあり、間接的に「インフラ」や「公共サービス」といったテーマにも関連性が見られます。