事業概要
当社は、「生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界」の実現をビジョンに掲げ、「世界をつなぎ、アタラシイを創る」をミッションとする企業です。主力事業は、新しい商品や体験を世に送り出したいプロジェクト実行者と、作り手の想いや背景を理解した上で応援の気持ちを込めて購入するプロジェクトサポーターを繋ぐ、応援購入サービス「Makuake」の運営です。このMakuake事業を核とし、蓄積されたデータを活用した事業者支援サービス「Makuakeインサイト」、企業の研究開発技術を活かした新事業創出をサポートする「Makuake Incubation Studio」、広告配信代行、プロジェクトサポーターが安心して応援購入できる「安心システム制度」、Makuake発商品をリアル店舗で展開する「Makuake SHOP」など、多角的な付帯サービスを提供しています。従来は「0次流通市場」における新商品オンラインデビュー市場のプラットフォーマーとしての地位を確立してきましたが、2025年9月期からは「小売市場全般」において事業者の「事業成長パートナー」として、流通に係る課題を一気通貫で支援するビジネスモデルへと拡大しています。2025年9月期は、売上高46億円、前期比+25.3%の成長を達成しました。
直近決算ハイライト
2025年9月期決算では、売上高が46億円と前期比+25.3%の大幅な増収を達成しました。特に、営業利益は4億円、前期比+814.0%と驚異的な伸びを見せ、経常利益も5億円、前期比+889.2%と、収益性が大きく改善しました。当期純利益も4億円、前期比+493.1%と、利益面での力強い回復と成長を示しました。これは、主力のMakuake事業における取扱高の増加に加え、付帯サービスの拡充や効率的な事業運営によるものと考えられます。純資産は54億円(+8.3%)、総資産は74億円(+12.1%)と、着実に規模を拡大しており、現金及び預金は60億円(+17.9%)と潤沢な資金を確保しています。営業キャッシュ・フローも10億円(+190.0%)と大きく改善しており、事業活動によるキャッシュ創出力が高まっていることが伺えます。一株当たり利益(EPS)は31.95円(+491.5%)と、株主価値の向上も顕著です。
強みと競争優位性
当社の最大の強みは、新商品や新サービスの「0次流通市場」におけるユニークなポジションと、それによって築き上げられた強力なエコシステムです。市場にまだ存在しない、あるいは量産前のユニークな商品やサービスを求めるプロジェクトサポーターと、それらを発信したいプロジェクト実行者とを結びつけるプラットフォームとして、他社が容易に模倣できない独自の地位を確立しています。特に、キュレーターによるコンサルティング力、審査担当による厳格な審査力、そしてプロジェクトサポーターが安心して購入できる環境を提供するカスタマーサポート体制は、参入障壁となっています。また、リピートプロジェクト実行者の割合が60%以上、プロジェクトサポーターのリピート応援購入率が75%以上と高い水準を維持していることは、プラットフォームとしての信頼性と顧客基盤の強固さを示しており、これが安定的な収益基盤に繋がっています。さらに、親会社であるサイバーエージェントグループとのシナジーや、データ分析、広告・プロモーション業務等における連携も、事業成長を後押しする要因となっています。
リスク要因
当社の事業運営には、いくつかのリスク要因が存在します。まず、事業の根幹をなすMakuakeプラットフォームにおいて、プロジェクト実行者によるリターン不履行やトラブルが発生した場合、プラットフォーム運営者としての責任を問われ、信頼性低下や返金費用負担により業績に影響を及ぼす可能性があります。また、インターネット環境の変化や規制強化、予期せぬシステムトラブル、個人情報の漏洩なども、事業継続に重大な影響を与えうるリスクです。さらに、競合となりうる新規事業者の参入や、法的規制の導入・強化、消費動向の変動なども、事業環境に不確実性をもたらします。優秀な人材の確保・育成が遅れることや、急速な事業拡大に伴う内部管理体制の不備も、経営上の課題となり得ます。親会社であるサイバーエージェントとの取引条件によっては、他の株主の利益と一致しない可能性も考慮すべき点です。
投資テーマとの関連
当社は、新しいアイデアや技術、ものづくりを支援するプラットフォームとして、イノベーション創出や地域経済活性化といった投資テーマと関連が深いです。特に、日本の製造業や地方創生における課題解決ニーズに応えるサービスとして、その役割は大きいと考えられます。応援購入という形で、個人が直接新しい製品開発や事業の立ち上げを支援できる仕組みは、クラウドファンディングの進化形とも言え、消費者の多様化するニーズに応えるものです。また、デジタルプラットフォームを活用したビジネスモデルは、DX(デジタルトランスフォーメーション)の流れとも合致しており、Eコマース市場の拡大というトレンドに乗る形で成長を続けています。近年注目される「スローライフ」や「サステナビリティ」といった価値観とも親和性が高く、ユニークな製品や体験を求める層からの支持を集めることで、これらの投資テーマにおける存在感を高めていく可能性があります。