事業概要
当期決算期である2026年3月期において、同社は「ユニークであれ。革新的であれ。」をスローガンに掲げ、「すべての企業とITを近づけ、社会の推進力を生み出す」ことをミッションとして事業を展開しています。主要事業は、顧客企業にITエンジニアを派遣し、システム開発・運用保守を支援する常駐開発支援サービスと、顧客からの依頼を受けてシステム開発を請け負う受託開発サービスです。これらの従来の主力事業に加え、パッケージソフトウェア販売の強化による「ストック型収益」の構築、全開発プロセスへの生成AI実装による生産性向上と高付加価値化、さらにはITスキルに特化した就労継続支援B型事業を通じて、社会貢献と事業成長の両立を目指しています。札幌SDGs先進企業としての認証も受けており、地域社会と共に発展する企業を目指しています。
直近決算ハイライト
2026年3月期決算は、売上高が前年比9.1%増の46億円となり、好調な業績を達成しました。特に、営業利益は同21.8%増の5億円、経常利益は同26.3%増の5億円、当期純利益は同43.2%増の4億円と、利益面での伸びが顕著でした。これは、ITエンジニアの稼働人員数の増加や、高単価プロジェクトへの戦略的な人員配置、そしてパッケージソフト販売強化によるストック型収益の増加などが貢献した結果と考えられます。EPS(1株当たり当期純利益)も同43.2%増の188.39円となり、株主価値の向上を示唆しています。自己資本比率は67.6%と健全な水準を維持しており、現金及び預金も16億円と潤沢に確保されています。営業キャッシュフローも5億円と大幅に増加しており、堅調な事業活動から生み出されるキャッシュ創出力の高さがうかがえます。
強みと競争優位性
同社の強みは、IT人材の「労働力」と「技術力」を安定的に供給できる体制にあります。具体的には、長年の経験で培われた採用・育成ノウハウに加え、海外子会社(フィリピン)の活用や、JLPT N2レベルの日本語スキルを持つ現地エンジニアの国内チームへの融合といった独自のグローバル人材戦略を展開し、国内のIT人材不足を補うとともに、コスト競争力を強化しています。また、生成AIの全開発プロセスへの実装による生産性向上や、自社AIチャットサービス「CAP」などのパッケージソフトウェア販売によるストック型収益の積み上げは、同業他社との差別化要因となっています。さらに、就労支援事業との両立による社会貢献活動は、企業イメージ向上や優秀な人材の獲得にも繋がる可能性があります。
リスク要因
同社が直面する主要なリスクとしては、まずIT人材の確保・育成・定着が挙げられます。IT人材の需要が供給を上回る状況が続く中、優秀なエンジニアの獲得競争は激化しており、人材流出も業績に影響を与える可能性があります。また、顧客企業との契約期間が短期更新である場合が多く、顧客企業の環境変化や経営方針の変更が売上高に影響を及ぼすリスクがあります。さらに、システム開発プロジェクトにおける契約不適合責任や、一部顧客への売上依存度(システム開発事業全体の16.9%を占める株式会社アルディート、13.2%を占める伊藤忠テクノソリューションズ株式会社)も、業績変動要因となり得ます。労働者派遣法等の法規制遵守も重要であり、違反があった場合のサービス停止リスクも考慮する必要があります。
投資テーマとの関連
同社は「IT×AI」のシナジー創出を強力に推進しており、全開発プロセスへの生成AI実装を戦略的に進めています。これは、AI技術の進化とその社会実装という投資テーマと直接的に関連しています。生成AIによる生産性向上や高付加価値ソリューション提供能力の強化は、AI市場の成長を取り込むための重要な取り組みです。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進への旺盛なIT投資需要に対応する事業構造は、企業のデジタルトランスフォーメーション化というテーマとも合致しています。さらに、IT人材不足という課題に対して、グローバルリソースの活用や、就労支援事業を通じた社会課題解決への貢献といった取り組みは、人材確保やサステナビリティといった広範な投資テーマとも関連性を持っています。