事業概要
当社の主力事業は、保険販売事業、ソリューション事業、システム事業の3つで構成されています。保険販売事業では、自社開発した「保険IQシステム®」を活用した来店型保険ショップ「保険クリニック®」を展開しており、2025年6月30日時点で直営店8店舗、FC店196店舗を展開しています。この事業は連結売上高の61.8%を占め、顧客のニーズに合わせた保険商品の比較・提案・申込手続きまでをワンストップで行うサービスを提供しています。ソリューション事業では、保険代理店や金融機関、保険会社向けに「ASシステム」やAIを活用した「AS FINDER」といったシステムを提供し、保険証券のデータ化や非定型帳票OCRサービスを展開しています。システム事業では、AIOCRシステム「スマートOCR®」やエンタープライズサーチ「brox®」を官公庁や大手企業、金融機関などに提供し、DX推進を支援しています。これらの事業を通じて、保険募集のデジタル化と顧客本位の業務運営を推進し、業界の発展に貢献することを目指しています。
直近決算ハイライト
2025年6月期(連結)の業績は、売上高94億2466万円(前期比19.0%増)、営業利益7億4162万円(同49.7%増)、経常利益7億5272万円(同39.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4億3545万円(同23.8%増)と、増収増益を達成しました。特に、システム事業においては、子会社インフォディオが「スマートOCR®」及び新サービス「brox®」の導入を拡大し、売上高13億6826万円(前期比45.1%増)、セグメント利益1億6620万円(前期はセグメント損失1321万円)と大幅な改善を見せました。保険販売事業は売上高58億2587万円(前期比20.8%増)と好調でしたが、先行投資の影響もありセグメント利益は5億150万円(同16.6%減)となりました。ソリューション事業は売上高22億3053万円(前期比3.4%増)、セグメント利益7億4326万円(同32.8%増)と堅調に推移しました。総資産は86億5935万円増加し60億5179万円となり、自己資本比率は64.2%(前期末70.0%)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは10億7547万円を獲得しました。
強みと競争優位性
当社の強みは、自社開発した「保険IQシステム®」を核とした、保険販売事業、ソリューション事業、システム事業のシナジー効果にあります。保険販売事業では、25年間の保険データに基づいた証券分析能力、現場の募集人の意見を反映したシステム操作性、そして保険会社との強固な関係によるAPI連携が、競合他社に対する優位性を確立しています。特に、来店型保険ショップにおいては、業界唯一の保険ワンストップ型販売システムとして、顧客満足度向上に貢献しています。ソリューション事業では、保険証券のような非定型書類をデータ化するOCR技術に強みを持ち、「スマートOCR®」は保険代理店や金融機関、さらには官公庁や大手企業にも導入が進んでいます。また、FC事業においては、保険初心者への研修プログラムやオンラインでの募集人サポート、店舗運営ノウハウが、他業種からの参入企業への強力な支援基盤となっています。これらの事業で培った技術力とノウハウを融合させることで、保険業界におけるデジタル変革をリードする存在としての地位を築いています。
リスク要因
当社の事業運営におけるリスクとして、まず保険販売事業における保険会社との関係性が挙げられます。取引保険会社による審査基準の強化や手数料率の変更、さらには保険会社の財政悪化や破綻は、売上や利益に直接的な影響を与える可能性があります。また、保険契約の継続率悪化もリスク要因であり、現状95%〜97%という高い水準を維持していますが、市場環境の変化や顧客行動の変化には注視が必要です。システムセキュリティやシステムダウンのリスクも無視できません。顧客情報を含む機密性の高い情報を扱うため、サイバー攻撃や自然災害による情報漏洩・システム停止は、信頼失墜や損害賠償請求につながる可能性があります。個人情報保護法遵守への取り組みは徹底されていますが、万が一の漏洩リスクは常に存在します。さらに、保険業法をはじめとする法的規制や自主規制の変更、税務当局による保険商品の税務取り扱いの見直しなども、事業運営に影響を与える可能性があります。
投資テーマとの関連
当社は、AI、DX、フィンテックといった現代の主要な投資テーマと深く関連しています。保険販売事業においては、AIを活用した「保険IQシステム®」や「AS FINDER」が、顧客のニーズに合致した保険商品を効率的に提案し、顧客体験の向上に貢献しています。これは、AI技術の保険業界への応用というテーマに合致しています。ソリューション事業とシステム事業は、まさにDX推進の中核を担っています。AIOCRシステム「スマートOCR®」やエンタープライズサーチ「brox®」は、非定型書類のデータ化や情報検索を効率化し、企業の業務プロセス変革を支援しています。これは、AIやクラウド技術を活用した業務効率化というDXの文脈に強く位置づけられます。また、保険業界のチャネル変化や顧客ニーズの多様化に対応する「保険クリニック®」のような来店型ビジネスモデルは、フィンテックの広範な概念にも関連しており、金融サービスへのアクセスを容易にするという側面を持っています。これらのテーマとの関連性の深さから、今後の技術革新や市場の成長と共に、当社の事業も発展していく可能性を秘めています。