事業概要
当社グループは、建設関連サービス、人材関連サービス、建設、介護の4つの主要事業セグメントを展開し、多角的な事業ポートフォリオを構築しています。建設関連サービス事業では、公共工事の発注者支援や土木・建築工事に関わる調査計画、設計、施工管理、維持点検といった建設コンサルタント業務を提供しています。人材関連サービス事業では、事務、建設技術者、製造業向けの派遣を中心に、警備事業や海外アウトソーシング、技能実習生送出事業も手掛けています。建設事業では、道路、橋梁などのインフラ関連工事や法面工事といった専門工事を全国で展開しています。介護事業では、デイサービス、認知症対応型デイサービス、居宅介護支援事業所、住宅型有料老人ホームの運営を通じて、高齢者とその家族を支援しています。これらの事業を通じて、地域社会のインフラ整備、労働力不足の解消、高齢化社会への貢献を目指しています。グループ全体で「企業支援プラットフォーム」を構築し、子会社への支援や資本提携によるネットワーク拡大を図ることで、持続的な成長を目指しています。
直近決算ハイライト
当連結会計年度において、当社グループは売上高130億7百万円(前年同期比25.7%増)を達成し、力強い成長を見せました。営業利益は4億72百万円(同221.9%増)、経常利益は4億44百万円(同401.4%増)と、利益面でも大幅な改善を実現しました。特に、親会社株主に帰属する当期純利益は1億68百万円(前年同期は87百万円の損失)と、黒字転換を果たしました。EBITDAも10億15百万円(同72.1%増)と堅調でした。セグメント別では、建設関連サービス事業が売上高41億72百万円(同6.2%増)、利益5億67百万円(同24.7%増)と安定した成長を示しました。人材関連サービス事業は、M&Aによる貢献もあり、売上高35億4百万円(同43.8%増)、利益2億5百万円(同64.9%増)と大幅に伸長しました。建設事業も、新規グループ会社参画により売上高44億53百万円(同39.6%増)、利益2億27百万円(前年は損失)と大きく回復しました。一方で、介護事業は売上高8億77百万円(同10.8%増)と堅調でしたが、人件費や食材費、燃料費の高騰により、利益は98百万円(同22.3%減)と減少しました。
強みと競争優位性
当社グループの強みは、建設関連サービス、人材関連サービス、建設、介護という4つの異なる事業セグメントを運営していることです。これにより、特定の事業環境の変動に対するリスクを分散し、安定した収益基盤を確保しています。特に、公共事業への依存度が高い建設関連サービス事業と建設事業においては、行政からの安定的な予算配分が期待できる点、また、人材関連サービス事業では労働力不足が深刻化する中で、多様な業界への人材供給能力が強みとなります。介護事業においては、高齢化社会の進展とともに需要の拡大が見込まれ、社会的なニーズに応えるサービス提供体制を構築しています。さらに、M&Aによる企業買収を積極的に推進し、グループネットワークを拡大している点も、成長戦略における競争優位性となっています。2025年5月には株式会社ナスキーキャリアを子会社化し、人材関連サービス事業を強化するなど、戦略的な事業拡大を進めています。
リスク要因
当社グループは、複数の事業を展開しており、それぞれの事業において固有のリスクが存在します。建設関連サービス事業および建設事業においては、国や地方公共団体からの受注割合が高いため、公共投資予算の削減や同業他社との価格競争が業績に影響を与える可能性があります。また、人材関連サービス事業は、景況感や取引先の生産体制の変化、労働者派遣法等の法改正による影響を受けやすい側面があります。介護事業では、介護保険制度の改定や、介護報酬の低下、有資格者の確保難が事業継続のリスクとなり得ます。全社共通のリスクとしては、積極的なM&A戦略に伴う買収後のシナジー効果の未達や偶発債務の発生、新事業領域への進出リスク、情報漏洩リスク、自然災害、そして多額の借入金に対する金利変動リスクなどが挙げられます。これらのリスクは、当社の財政状態や経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
投資テーマとの関連
当社グループは、複数の投資テーマと関連性が見られます。まず、建設関連サービス事業および建設事業は、国土強靭化や防災・減災対策といった政府のインフラ投資拡大というテーマと直接的に関連しています。公共事業予算が底堅く推移する見込みであり、安定的な事業拡大が期待されます。次に、人材関連サービス事業は、国内における深刻な労働力不足と、それを補うための外国人材の活用、女性・高齢者・若者といった多様な層の労働力化といったテーマと強く結びついています。労働者派遣事業の拡大や、カンボジアからの技能実習生送出事業などは、こうした社会的な潮流を捉えたものです。また、介護事業は、超高齢化社会の進展という、長期的なメガトレンドに直結しており、社会保障制度の持続可能性といった観点からも注目されるテーマです。M&Aによる成長戦略は、事業再編や業界再編といったテーマとも関連し、企業価値向上への期待が高まります。