事業概要
同社グループは、人材サービス事業と販促支援事業を主軸に事業を展開している。人材サービス事業では、求人情報誌『DOMO』の発行、求人情報サイト『DOMO NET』『JOB』『TSUNORU』の運営・販売、採用管理システム『ワガシャ de DOMO』の提供、およびRPO(Recruitment Process Outsourcing)事業を手掛けている。特に『DOMO』は静岡県内(東部・中部・西部)で発行される無料求人情報誌であり、非正社員向けの求人情報を提供している。また、採用管理システムはサブスクリプション型の課金モデルを採用しており、RPO事業ではプロのリクルーターが企業の採用業務を請け負うことで収益を得ている。販促支援事業においては、子会社がフリーペーパーの取次サービスや、ターゲットを絞った広告宣伝・販促支援活動を提供するターゲットメディア事業を展開している。広告収入、利用料収入、業務委託収入などを収益源としている。
直近決算ハイライト
2026年2月期は、売上高が前期比13.4%増の47億円となり、大幅な増収を達成した。営業利益は同133.6%増の2億円、経常利益は同92.1%増の2億円、当期純利益は同140.4%増の2億円といずれも大きく伸長した。特に、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の損失から一転して黒字化し、大幅な改善を見せた。これは、採用管理システム『ワガシャ de DOMO』をはじめとするHRテック領域の販売堅調や、連結子会社となった株式会社WHOMのRPO事業の寄与が大きかったことによる。一方、販促支援事業においては、フリーペーパーの取次量の減少などにより、売上高は同24.5%減となった。しかし、人材サービス事業の好調ぶりが全体業績を牽引する形となった。
強みと競争優位性
同社グループの強みは、地域に根差した求人情報提供事業における長年の実績と、多様な人材サービスへの展開力にある。特に静岡県内における求人情報誌『DOMO』の発行・流通ノウハウは、地域密着型のビジネスモデルを支える基盤となっている。また、採用管理システム『ワガシャ de DOMO』のサブスクリプションモデルは、安定的な収益源となり得る。さらに、RPO事業への進出は、人材採用プロセス全体を支援するサービス提供能力を高め、顧客ニーズへの対応力を強化している。RPO事業を担う子会社WHOMの連結化は、首都圏を中心とした新規顧客開拓の加速に繋がり、事業領域の拡大を後押ししている。これらの多角的なサービス提供能力が、同社グループの競争優位性を形成している。
リスク要因
同社グループの事業運営におけるリスクとしては、まず景気動向や法改正といった外部環境の変化が挙げられる。求人情報提供事業は景気の影響を受けやすく、特に地域経済の動向が業績に直結しやすい。また、競合企業との戦略競争もリスク要因となる。企業体力に差がある中で、競合他社の戦略への対応が遅れると、市場シェアや収益性に影響を及ぼす可能性がある。さらに、インターネット媒体を活用した事業展開においては、システム障害のリスクも無視できない。予期せぬ自然災害やサイバー攻撃、あるいは人的ミスによるシステムダウンは、業務停止や信頼失墜に繋がりかねない。情報セキュリティ対策の成否も、個人情報保護の観点から重要なリスクとなる。
投資テーマとの関連
同社グループは、HRテック分野への注力を強化しており、これは現代の労働市場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)という投資テーマと深く関連している。採用管理システム『ワガシャ de DOMO』のようなSaaS型ソリューションは、採用プロセスの効率化やデータ活用を支援し、企業の生産性向上に貢献する。また、RPO事業の拡大は、企業が採用活動を外部委託する動きと連動しており、人材不足が深刻化する中で、専門的な採用支援サービスへの需要は今後も高まることが予想される。これらの事業は、少子高齢化に伴う構造的な人手不足や、働き方の多様化といった社会課題の解決に貢献する側面もあり、長期的な成長が期待されるテーマに沿った事業展開と言える。