事業概要
BlueMeme(ブルーメーム)は、ローコード・アジャイル手法を組み合わせた独自の開発方法論「AGILE-DX」を強みとするITサービス企業です。主たる事業は、企業向けの業務システム開発・保守・運用を対象としたDX事業であり、具体的には、ローコード開発ツールを活用したコンサルティング、受託開発、技術者向けトレーニングを提供する「プロフェッショナルサービス」と、ローコードプラットフォーム等のソフトウェアを販売する「ソフトウェアライセンス販売」の二つの収益の柱で構成されています。同社は、「新たな価値を創造し、常識を変え、文化を進化させる」という企業理念のもと、情報技術の急速な発展を背景に、特に労働力減少や生産性向上といった日本企業が抱える課題解決に貢献することを目指しています。顧客企業のIT投資意欲は依然として高く、特にローコード技術への関心が高まっていることから、同社は多様化するニーズへの迅速な対応とIT投資需要の取り込みを図っています。
直近決算ハイライト
2024年3月期(当連結会計年度)の決算は、売上高が23億4,951万5千円(前期比6.3%減)となり、営業利益は3,125万4千円(前期比87.6%減)、経常利益は2,063万3千円(前期比91.9%減)と、減収減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は1,714万3千円の損失(前年同期は1億7,487万2千円の利益)となりました。売上総利益は前期比5.8%減の11億9,226万6千円となりましたが、販売費及び一般管理費が14.7%増加したことが利益を圧迫しました。これは主に人件費の増加によるものです。キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは3億4,803万2千円の支出となり、前年同期の獲得から一転してマイナスに転じました。これは主に売上債権の増加によるものです。投資活動では8,858万6千円を使用し、財務活動でも8,465万2千円を使用しました。
強みと競争優位性
BlueMemeの最大の強みは、ローコード技術とアジャイル手法を融合させた独自の開発方法論「AGILE-DX」にあります。これにより、少人数かつ短期間で高品質なシステム開発を実現し、顧客のITシステム近代化・モダナイゼーションのニーズに応えています。また、人材育成プログラムの強化を通じて、自社だけでなく顧客企業やパートナー企業への技術者供給も目指しており、DX人材のエコシステム構築を推進しています。これは、単なる開発受託にとどまらず、DX人材の育成という側面からも国内市場での確固たる地位を築く戦略です。さらに、マルチローコード時代を見据え、複数のローコード製品を扱える人材(デジタルレイバー)の開発・提供を目指しており、将来的な市場変化への対応力と新たなソリューション提供能力を有しています。
リスク要因
同社は、主力の「OutSystems」ソフトウェアへの依存度が高いことが事業リスクとして挙げられます。このソフトウェアの市場拡大に業績が大きく左右される可能性があり、契約解除のリスクも存在します。また、国内外でノーコード・ローコード製品を使用したサービス提供を行う競合企業が増加しており、競争激化による事業展開への影響が懸念されます。経済市況の悪化による顧客企業のIT設備投資の抑制も、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。さらに、単一事業である「DX事業」に特化しているため、市場全体の成長鈍化や事業環境の変化への対応が遅れた場合、業績に直接的な影響を与えるリスクがあります。システムトラブル、人材確保・育成の遅れ、代表取締役への依存度なども、事業継続における潜在的なリスク要因として認識されています。
投資テーマとの関連
BlueMemeは、デジタル・トランスフォーメーション(DX)市場において、ローコード技術とアジャイル手法を組み合わせたサービスを提供しており、企業の生産性向上や経営効率化への貢献を通じて、DX推進という投資テーマと深く関連しています。特に、人手不足が深刻化する日本において、IT投資需要は堅調に推移すると見込まれており、同社の提供するシステム開発の内製化支援やIT人材育成は、このニーズに合致しています。また、将来的な「マルチローコード時代」に対応するためのデジタルレイバー開発は、AIや自動化といった先進技術への関心とも繋がる可能性があります。量子コンピュータの技術研究や産学連携も進めており、将来の技術革新への対応力も示唆しています。