事業概要
両毛システムズは、情報処理関連事業を単一の事業セグメントとして展開しており、顧客市場に応じて「公共事業」と「社会・産業事業」の二つに区分して事業活動を行っています。公共事業セグメントでは、地方自治体向けのシステム開発・販売や、学校教育分野におけるNEXT GIGA関連のIT機器販売およびサービス提供などが中心です。社会・産業事業セグメントでは、モビリティ事業やエネルギー事業者向けのシステムインテグレーション(SI)案件、自社製品「GIOS®」のシステム販売、そしてDX推進に向けた顧客の情報化投資に対応するシステム機器・プロダクト販売などを展開しています。これらの事業を通じて、顧客の経営課題解決に最適なソリューションを提供し、社会課題の解決にも貢献することを目指しています。企業グループは、株式会社両毛システムズを親会社とし、3つの連結子会社で構成されています。
直近決算ハイライト
2026年3月期において、E04855(両毛システムズ)は、売上高257億円(前期比14.4%増)と、力強い成長を達成しました。特に、営業利益は30億円(前期比38.1%増)と大幅な増加を示し、収益性の改善が顕著です。経常利益も30億円(前期比39.2%増)、当期純利益も22億円(前期比37.4%増)と、各段階利益で堅調な伸びを記録しました。これは、公共事業セグメントが地方自治体システム標準化対応やNEXT GIGA関連商談の好調により、売上高148億円(前期比18.5%増)、利益31億円(前期比47.1%増)と大きく伸長したことに加え、社会・産業事業セグメントもモビリティ事業やDX関連投資の堅調さにより、売上高110億円(前期比9.4%増)を確保したことが貢献しました。利益率の改善は、収益構造の改善や効率的な事業運営の成果と言えます。
強みと競争優位性
同社の強みは、長年にわたる情報処理分野での実績と、公共および社会・産業という二つの主要顧客セグメントにおける確固たる事業基盤にあります。公共事業においては、地方自治体システムの標準化や法改正対応といった政策的な動きに的確に対応し、基幹業務システムやNEXT GIGA関連のITインフラ整備において信頼を得ています。社会・産業事業では、モビリティやエネルギー分野での大型SI案件や、自社製品「GIOS®」の展開、そしてDX需要への対応力などが競争優位性となっています。また、経営指標として連結営業利益額を最重要視し、継続的な収益改善と成長を目指す経営方針が、安定した財務基盤と事業運営を支えています。積極的なIT投資が見込まれる市場環境において、既存ソリューションの強化や新価値創造への取り組みが、今後の成長を牽引していくと考えられます。
リスク要因
E04855(両毛システムズ)が抱えるリスクとしては、まずプロジェクト管理に関するものが挙げられます。ソフトウェア開発・システム販売事業において、大型化するプロジェクトの品質、コスト、納期を厳守することは極めて重要ですが、想定外の事態による遅延や採算悪化のリスクが存在します。また、製品やサービスの欠陥・瑕疵による顧客からの信頼低下や、それに伴う補修・補償費用の発生も事業継続上のリスクとなり得ます。さらに、情報サービス産業全体で共通する課題として、優秀な人材の確保・育成の難しさや、サイバー攻撃による情報漏えい・消失リスク、そしてコンプライアンス違反による信用失墜のリスクも内在しています。これらのリスクに対して、同社は標準化推進、品質管理強化、情報セキュリティ対策、コンプライアンス教育などを実施していますが、その効果については継続的な注視が必要です。
投資テーマとの関連
同社は、情報サービス企業として、現代社会におけるデジタル変革(DX)の推進に深く関わっています。特に、公共事業セグメントにおける地方自治体のDX推進や、社会・産業事業セグメントでの企業の情報化投資への対応は、DX投資という投資テーマに直結しています。また、政府が進める地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化への取り組みは、同社にとって安定的な需要を生み出す要因となり得ます。クラウド化やデータ活用といった、近年のITトレンドにも積極的に対応しており、これらは今後も成長が期待される投資テーマとの関連性が高いと言えます。将来的には、情報創造ソリューションの展開を通じて、新たな価値を創出し、AIやIoTといった先進技術の活用にも繋がる可能性を秘めています。